新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 12/18(水) 23:20:39
返信も含め全削除
1.市場経済の発展と競争原理
原始時代は自給自足時代であったが、やがて人間の知恵で物々交換を考えだし交換経済時代に入った。人類は物々交換によって豊かな生活を求めて経済を発展させてきたのである。交換経済の始まりが市場経済の始まりでもあった。この交換経済の初期段階は、交換の利便性の行為であったが、その後に交換の効率化を上げるために考えだした交換手段としての貨幣の発見は、経済活動をさらに大きく発展させたのである。貨幣は小型で貴重な保存性があるものであるから、人類に利便性と同時に富を蓄積する手段を発見させたのである。その結果、人類の勤勉性と相まって富の蓄積が無限大に始まったのである。これが市場経済による貧富の差の始まりである。
2.富の蓄積競争も自然の摂理
富の蓄積が無限大に及ぶ行為は、人類のDNAに組み込まれた遺伝子の競争心の作用であって、生物が進化するための原動力である。この競争原理は自然の摂理であって逆らうことができない。人類のすべての行為はこの設計図に従って動いている。すべての経済活動は富の蓄積競争と連動しており分離することは出来ない。そのため市場において自由な競争を前提とした富の蓄積は、このDNAの設計図に従った行為であるから、生物の根源としての競争原理が無限大に作用し際限のない富の蓄積競争となっている。しかし競争心という本能が生物のエネルギー源であるから仕方がないのである。
3.計画経済失敗の教訓
市場経済の無限大競争が作用する欠陥を指摘したマルクス・レーニンは、生物に組み込まれたDNAの競争心の設計図を取り除いた計画経済を考案した。競争原理は人類のエネルギー源であるが、このエネルギー源を取り除いた計画経済の壮大な実験が行われたがその実験は失敗であった。競争原理を無視すると生産性が落ち込んで国が滅びてしまう。競争原理をそのままにした市場経済によれば競争が無限大化する。ほどよい競争の経済制度はないのである。東西冷戦の終結が示すように東側の共産圏が崩壊し市場経済化へ移行せざるを得なかったことは、間違いなく計画経済が成立たないことを示していが、市場経済にも大きな欠陥を抱えていて未解決のままである。しかしこれに代わる経済制度がいまだ見つかっていない。どうする?
|