新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 4/9(水) 11:38:07
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1.中流意識の大量出現時代
日本の一般大衆が何故80%までに中流意識が達したのであろうか。これは日本の高度経済成長期に生まれた現象であって、世界的にも稀な現象である。戦後の日本の大衆はリセットボタンを押したように貧乏な状態で一線に並んでいた。その一線から国の施策で始まったのが大量生産、大量販売、大量消費の経済構造であった。所得倍増論の時代も平均的な状態で拡大し、平均的大量消費構造が出来上がったのである。この平均的所得増加の中で一般大衆の平均的意識が生まれ、日本の大部分の大衆が中流意識を持つようになったのである。
2.人間級別差別化時代の残骸
歴史的にみて日本には独特の階級制度があった。士農商工等の職業的差別であったり、お金持ちと貧乏人の差別であったりした。当時の名残りとして旧国鉄時代の列車には1等車、2等車、3等車の級別座席区分によって、乗客を級別扱いしていた。お酒についても特級酒、1級酒、2級酒等の級別を付けて、金持ちは高級品で貧乏人は低級品として区別された。しかし、その後は級別表現を中止し、グリーン車、スーパーシート等の名称に変更し、せめて級別表現だけでも変えて用いなくなった。しかし依然として1等船室、2等船室等の名称や寿司屋店の特上、上、並等の級別区分や洋品店の高級品、大衆品の区分が存在しており、人間を級別に差別している。しかし中流意識の大衆を級別にランク付けしている表現は間違いであり、大衆に対して失礼な表現であることを知らなければならない。
3.用途別区分で行動する大衆
一般大衆の行動をどのような分類基準が必要になるかが重要である。洋服を購入する場合であっても、一般大衆を1級階級者、2級階級者の格付けで区分するのではなく、大衆の行動を用途区分することが重要となってきた。行動目的が外出用衣料なのか、買い物用のタウンウエアなのか、家の周りの草むしり作業用の衣服なのかにより選別している。つまり用途目的で選択するのであって、消費者は等級によって衣服を購入している分けではなく、前述したように金張りの高級ガスライターに反応した時代は、人間を級別扱いした時代であるが、タバコに火を点ける用途には100円ライターの機能で十分であるとの判断で行動するのが、現代日本の中流意識の一般大衆の行動である。100円ライターを使っていても貧乏人というレッテルは貼られない時代なのである。
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