新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 5/21(水) 21:16:05
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1.受注だけに神経を使いすぎるゼネコン
セネコン業者が「受注なくして経営なし」と言う言葉をよく使うが、確かにそのとおりであり反論の余地はない。しかし、この大義名分のために受注ばかりに神経を使い過ぎており、経営全般のバランスからいうと神経が偏っている。このような極端な偏り思想のため経営全般の体質バランスを崩している。大手ゼネコンは工事管理が手薄になるのも受注に気を取られている証拠のひとつである。大手ゼネコンであれば、企画力や資金量、信用力等を武器にして販売促進をする力があり、これらの行為は決して間違ってはいないが、これだけでは建設業者とはいえないのである。建設業者とは施工業者という意味であって、施工業者とは現場の施工管理をする者ということになる。発注者に対して安心感だけを売りものにした営業力だけでは、本来の建設業とはいえないのである。今一度、原点に戻り施工管理とは何かを考える時期にきている。
2.施工技術の空洞化とペーパー技術者の増加
一括下請けの増加傾向により現場の実際の施工管理から遊離していることに気がつかなければならない。施工管理とは工事管理のことであり、工程管理、品質管理、安全管理、原価管理の4大管理のことである。この4大管理を一括して下請企業に任せていることは、元請としてのゼネコンの工事管理が空洞化してしまうことである。建設業の施工技術者は、この工事管理が仕事であり、工事管理を放棄してはいけない。工事管理を武器として各種の有用な管理手法を選択しその実行によって効果を上げなければならない。一括下請による工事管理の放棄は、元請のゼネコンを益々商社化する傾向にあり、現場で本物の工事管理を経験しない技術者が増加し、ゼネコンにおける現場の工事管理の空洞化が進んでいる。いわゆるペーパー技術者を増産しているのである。このような傾向が続いている大手ゼネコンは、工事管理の空洞化現象が最大の弱みになってきていることを認識すべきである。本物で現実的な工事管理が何であるかも知らないペーパー技術者が転職もできない状況が労働市場で起きている。
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