新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 7/23(水) 23:36:03
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1.CMの力量研究・その思想と戦略
CM(建設マネジメント)業界が、本格的に力量発揮すれば将来ゼネコンを脅かす存在になる可能性は非常に高い。そのCMがどのような戦略でゼネコンを脅かすかの検討をすべきである。何故ならこの検討の中にゼネコン強力化への鍵があるからである。品質管理や原価管理によって良い物を安くという点では、ゼネコンとCMは同じであるが、双方の施工管理の思想には大きな相違点がある。ゼネコンは自社企業の利益をあげるための目的で管理をするが、CMの立場の施工管理は、発注者の立場で品質管理と工事資金の節約の管理に重点をおく、そのため同じ施工管理であっても狙いや思想がまったく違う。両者は同じ管理道具を使ってもその効果は正反対に作用する。CMが強くなればゼネコンは非常に弱い立場となる。
2.資金配分制度の欠陥
ゼネコンは発注者より受け入れた施工資金を工種別専門業者へ工事量によって資金を配分する。この時点の資金配分思想は科学的ではない。これを実行予算制度という。専門業者に資金配分の額を決めて施工させるが、実行予算の配分手法では、繰り返しになるが原価管理ではなく資金配分制度である。そのため原価計算の思想はまったく実行予算制度には存在しない。したがってこの資金配分制度とも言うべき実行予算制度を採用する限り、ゼネコンは原価管理のノウハウは永遠に持つことができないのである。
3.CMの本領発揮
CMは発注者の立場に立脚した行動をとるために、無駄を徹底的に排除し、より良い品質の施工を考える。そのためには工種別専門工事の高度な専門的技術者を養成し、発注者の立場で徹底的に専門的に管理する。レベルの高い品質と原価をコントロールする仕事がCMの役割となる。ゼネコンが一括下請を繰り返して技術の空洞化が進む中でCMの行動は正反対である。CMは発注者の味方で品質と原価をコントロールするプロ集団になるであろう。こうなるとCMは太刀打ちならないほどの力を持つであろう。ゼネコンがこのCMに対抗するためには、本物の施工管理ができる技術者を育てるべきで、CMがはびこる余地を残さないことである。
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