144.コストコントローラと水平マネジメント
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 2/16(水) 14:05:58  返信も含め全削除

1.ピラミット組織の抵抗
 新しい職種としてのコストコントローラは、ピラミット型人事組織には馴染まない職種である。何故ならコストコントローラの職種は、水平マネジメントの機能が重要であり、仕事の内容も多岐にわたる新しい分野の職種である。そのためピラミット型の縦割人事組織がどうしても馴染まない。企業にはピラミット型組織は厳然として残っており、組織の横断的権限が必要なコストコントローラは、ピラミット型組織とどのように馴染ませるかが課題である。そのため当面は社長直属のスタッフとして役員格の身分を与え特定の部署には所属させない方がよいであろう。日本の経営文化には、このような特殊な権限を与える専門職の制度が未だ少なく、ピラミット型人事組織が大きく抵抗することが予想される。官庁における縦割り行政が問題になることがあるが、民間企業においてもピラミット型組織は、典型的な縦割り組織であり、縦割り組織が経営効率化の阻害要因になっている場合が指摘されている。

2.ネットワーク型組織の台頭
 近年の近代経営管理においてネットワーク型人事組織が脚光を浴びてきた。ピラミット型人事組織の欠陥を補完し、更に高度な人事組織としてネットワーク型人事組織が研究されている。情報共有化とネッチワーク人事組織は馴染みがよく機動力に優れている。コストコントローラのような特化した専門職制度は、ネットワーク型人事組織には馴染むであろう。

3.コストコントローラの特殊性と育成
 コストコントローラは、現場の技術系の知識と事務系双方の高度な知識が要求されるため、これらの人材育成をどのような方法で実施するかに課題がある。考えられることは技術系の人材をベースに経営学や原価計算等の知識を習得す方法、事務系の人材には技術系の知識を習得して育成する方法が考えられる。いずれにせよ新しい職種としてのコストコントローラの職種を確立させることが急務である。

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