新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 3/23(水) 18:19:51
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1.実行予算の信者の勘違い
実行予算制度の原型は予算会計制度である。予算会計とは、一定の予算額を支出項目にしたがって予算を消化する制度である。したがって、主として事務処理的な仕事に馴染む制度である。予算執行者ができるだけ支出項目に合わせて予算管消化をする業務に馴染むのである。そのため行政機関や公的機関、各種の予算消化団体において実施されている。つまり予算執行者は支出項目に忠実に執行することを前提としている。予算が指示通り執行される団体では、最も適切な道具として利用されている。ところが建設現場では、予算執行以前に費用が先行して発生することが多い。現場の施工行為の進行は、施工行為の手順にしたがって進行するのであって、予算の支出手順とは必ずしも一致していない。そのため現場の施工行為後(原価発生後)に予算管理しようとすることは間違いである。そのため予算の流用が頻繁に行われる結果となる。これは実行予算の発生を支出項目で管理できないことを物語っている。
2.実行予算には予算流用の達人が必要
建設業界の現場では、予算通りに行かない各種の要因が発生する。しかも費用の発生要因が支出管理に先行して具現する。既に発生している費用を支出管理ですることは不可能である。例えば、天候異変によって施工中断があっても重機や仮設材等のレンタル料は、時間の経過によって発生する時間比例費である。したがって施工が中断している間でも費用は発生している。つまり発生済みの費用を後日に支払額の管理をすることはできない。そこで現場担当者は「掛かるものは掛かるんだ」と主張するが当たり前である。他にも施工環境の変化や設計変更、住民運動等で施工中断が起きるし、予期せぬことがいくらでも発生する。これを予算という金額で支出管理をすることは不可能に近い。そのため建設業界で有能な技術者は、技術的評価を別にすると、予算の使い方が上手な技術者を指している。この技術者は予算の貸し借りや予算流用の達人である。これは実行予算が原価管理として無能である証拠であり、実行予算どおりに執行していない証拠である。
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