203.質問が多い「ゼネコンの時間軸の視点」
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 4/19(水) 11:46:00  返信も含め全削除

1.時間軸でみたゼネコンの弱点
 ゼネコンにとって現場の専門工事に関する作業時間を適切に把握することは非常に難しい。何故なら専門工事に関する時間軸のデータは、ゼネコンの専門工事に関するデータや知識不足から、現場作業の段取りや工法の選択も必ずしも適切ではない。そのため専門工事の作業時間が大きく変化するし、専門工事の並行作業の片方にミスやロスによる手戻り工事等の工事中断は、全体工事に大きな時間的不合理が発生する。作業時間が変化すれば時間比例費が変化するため、工期全体に影響を与え時間管理が適切に行われないことになる。ゼネコンは専門工事業に関する適切な時間データを持っていないため、ゼネコンは予算金額で専門工事を管理する以外に方法がなく、ゼネコンによる専門工事業の管理は極めて希薄である。したがって、専門工事についての工事管理に関する時間管理は、専門工事業の言いなりになるしか方法がない。主導権が専門工事業に握られてしまっている。これがゼネコンの大きな弱点である。

2.時間軸でみた専門工事業の弱点
 一方、専門工事業は、時間軸による工事全体の管理は、元請のゼネコンによって握られている。ゼネコンの管理技術者が専門工事の優れた知識の持ち主であれば良いが、専門工事業の技術者を越える専門的能力を持っていないため、専門工事業の知識の不足したゼネコンの管理技術者によって、荒っぽい工事管理の指示を受けるだけである。科学的に専門工事の管理がされていない。下請の専門工事業の技術者は、元請の管理技術者にあまり逆らえないため、ゼネコンの管理技術者は工事管理が適切に進んでいると勘違いしている場合が多い。いずれにしても、ゼネコンの技術者も専門工事業の技術者も適切な連携プレイがされていない。ゼネコンの工事管理の拙さは専門工事業に押し付けられ、儲かる工事も工事管理の拙さによって消えてしまう。専門工事業の現場作業のロスをできるだけ少なくするための管理は、ゼネコンの管理技術者の腕にかかっていることを忘れてはならない。時間軸の視点で工程管理が適切に行われない限り現場の効率化は上がらない。

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