新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 06/10/4(水) 21:57:22
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1.工程管理の重要性と有機的な結合
ゼネコンが実施する工事管理は、工程管理、品質管理、安全管理及び原価管理の4大管理を機能させることにあるが、これらの4大管理を有効に機能させることは大変難しい。何故ならこれらの管理が同列に平行して行うものではなく、工程管理を中心に他の管理と有機的に結合して機能する仕組みになっていなければならない。何故なら品質管理は工程別に密着して機能する管理でなければならないし、安全管理についても工程別に危機回避が適切に行われる仕組みでなければならない。品質管理や安全管理は、工程管理と一体化して機能するものでなければならないのである。それぞれの管理が工程から離れて管理されるものではない。したがって工事管理の資料を作成することは、まず工程別に各種の作業を分解し、分解した作業の手順を時系列に適切に並べ替えることが必要である。このような工事管理資料の作成とは、最適な工程計画書を作成することであり、この工程計画の良し悪しが工程管理の良し悪しを決めることになるのである。
2.原価管理も工程管理で機能させることが重要
原価の発生するメカニズムは、材料費を除くその他の原価は、時の経過に比例して発生する特色がある。近年の工事原価は益々時間比例費の比率が高くなっており、時間管理によって原価の縮減をする方法以外にないのである。この時間管理を有効に機能させる方法が工程管理である。原価管理は工程管理で行う以外には方法がないのである。一般的なゼネコンの原価管理は、専門工事ごとの歩掛単価を確定し、この単価に数量を乗じた金額を予定価格とし、ゼネコンが専門工事業に発注することが一般的な方法である。このような実行予算制度は、予算の配分額を決めるためのものであって、原価管理の道具となるものではない。このような実行予算で管理している企業は、建材店叩きとか下請叩きという脅迫的管理であり、近代企業が実施する科学的工事管理とはいえないのである。
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