新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 06/10/19(木) 15:11:06
返信も含め全削除
1.建設業以外の新分野の市場環境は大きく違う
建設業業者が新分野への進出については難問が山積している。未経験な分野への進出であるから当然のことであるが、新分野への進出について幾つか注意しなければならない。建設業以外の分野への進出は、そのほとんどが世界市場に直結している点である。それは近年の市場経済が地球規模で連動して動いているため、その影響を直接受けるからである。したがって新分野への進出は、世界の市場経済の仕組みや知識が必要である。これに対して建設業界は施工現場が地場に密着した産業であるから、間接的に世界市場の影響を受けるが、他の産業に比較してその影響は少ない。そのため新分野へ進出には世界市場の環境を知らなければならない。安易に進出することはリスクが多く危険である。そのため適切な対応ができない企業も多く、努力自体が空回りしている場合が多い。また既に強力な競争相手が存在していることもあり、当初から苦戦を強いられ、採算を探るだけに追われている企業が多い。
2.世界市場の影響に戸惑う企業
建設業界は請負業であるから、生産する前に売買行為が先行する。そのため、生産コストが確定していない状況下で、売買価格を決定することを強いられる。この点が請負業の大きなリスクとなっている。このリスクコストを想定して原価を計算するため、コスト計算がラフな工事金額を推計する結果となる。このラフなコスト計算が経営管理までラフ化させている。ラフ思想が悪い意味で強い影響を与えている。このような経営感覚とラフな経営管理で新分野に参入するようでは、直ちに危険な経営状態に落ちいつことになる。何故なら生産された製品は、直ちに世界市場の強烈な競争価格にさらされるからである。市場経済の価格競争は、建設業界のような生ぬるいラフな経営管理では通用はずがない。今日の市場経済における市場価格の決定権は、市場にあることを忘れてはいけない。そのため企業の都合で発生したコストは、簡単には回収することができるものではない。市場経済の価格決定の仕組みを踏まえて新分野に進出する覚悟が必要である。
|