新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 07/2/7(水) 22:25:57
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1.格差社会は日本だけの現象ではない
近年の格差社会は、日本だけの問題ではない。自由主義経済における市場経済を選択したことによる結果であるから、地球規模で広がった市場経済の激しさに起因している。人間の行動を自由化し、自由に競争させる仕組みを選択した人類は、自然に競争力の差が生ずることは当然であって、格差社会は日本だけの現象ではない。むしろ中国やインドの方が格差社会の現象は強く進展してきた。これは市場経済の先進国特有の現象であって、市場経済の最終的な結末である。見方によっては市場経済の大欠陥であるといっても過言ではない。一生懸命働いても格差が付く社会は決して人類の幸せの目標ではない。過去にも市場経済圏の国では格差社会に悩んでおり、その国の施策として格差社会の是正に関する努力は続けられてきた。しかし、いくら格差社会の是正の努力をしても一向に解決しなかったのである。
2.グローバル化現象の欠陥
グローバル化社会は、人類が長年研究した格差社会の努力を更に水の泡にしてしまった。何故なら格差社会の是正は、政治的な施策でしか解決する方法がない。例えば高額所得者から高い税金を徴収し、低所得者に所得再配分をする租税政策は、典型的な格差社会の是正施策である。人類は長い時間を掛けて研究した成果であった。この格差社会の是正ノウハウが、近年のグローバル化現象の結果消滅してしまった。その要因は、市場経済の強烈な競争原理がグローバルに伝播するため、手厚い格差社会の施策自体が、国際社会の中では国の競争力を弱める結果となってしまうのである。エリアレス化した地球規模の現象として、国独自の施策が十分に機能しなくなってしまったのである。もはや格差社会は、一国で解決することができる状況には無く、格差社会は地球規模で研究すべき時代が到来したのである。
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