新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 07/8/15(水) 10:36:47
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<アンケートの意見より>
専門技術者養成講座アンケートの様式は、ホームページ平成19年7月11日研究の広場<263>を参照してください。問1「建設現場の改革と経営の効率化」の中に「工程管理の理論は分かるが実際の現場には無理であり、理想論ではないか。」という意見があったが、この意見は本物の工程管理を理解していない意見であり、これでは工程管理を既に実施している企業に、益々差をつけられてしまうことを注意しなければならない。
1.工程管理が難しいと感ずること
工事現場には、段取りから手配等、工程に関する重要な実施計画であり、工程管理の資料としてなくてはならないものである。これをペーパーに記録しているか、頭で整理しているかの違いはあるが、施工する前に工程に関する計画が全くないことはあり得ない。ペーパー化(通常は電子化を前提とする)することと、頭の中で計画することとは決定的な違いがある。工程管理のデータをペーパー化することは、多くの関係者に公開できるため、施工の情報を共有化することができる。情報を共有化することは多くの意見が出される仕組みであり、担当者の経験や能力を超えることができチャンスであり、施工の手順や手法について視点の違った意見によって、工程表は益々進化するのである。
2.工程管理は理想論ではなく現実論
工程管理は理想論であるという意見は、大きな勘違いであって、工程管理の手法ほど現実的な手段はない。実際にペーパー化(電子化)していない担当者を説得することは難しいが、工程管理ほど現実的な手法はないのである。頭の中だけで工程資料を整理しながら施工する担当者にとって、ペーパー化された工程表のデータは理想に見えるのかもしれないが、人間が行動は、必ず行動の前に予定される行動が頭に浮かぶのである。つまり人間は頭の中で予定される行動を瞬時に計画し、即実行することができるものである。この頭の中で短時間による計画よりも、過去の工程資料や経験を生かして事前に反省し検討を加え、施工前に工程表を作成するものが工程管理の資料である。これが進化し、施工の技術として企業に蓄積されるのであるから、工程管理資料が企業の知的財産として益々技術が蓄積されるのである。
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