272.現場の重要な経営管理のシステムについて
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/9/12(水) 09:02:53  返信も含め全削除

<アンケートの意見より>
専門技術者養成講座アンケート(様式はホームページ平成19年7月11日・研究の広場<263>に掲載)に「会社としての経営管理のシステムが整っていない」という意見があったが、この意見には会社の仕組みに、重大な問題が潜んでいることを注意すべきである。

1.現場代理人は一匹狼型で現場に君臨する
 現場代理人は、現場の全責任者であるから一匹狼的立場に立たされることは当然である。むしろ一匹狼型でなければ務まる仕事ではない。責任感が強く判断力も適切でなければ務まるはずがないからである。良い意味で一匹狼型の人材が要求されているのである。建設業界はこれらの人材によって発展してきたのであるから、決して一匹狼型の人材は間違ってはいないのである。しかし、企業経営の仕組みとしてのシステムを構築する場合は、大きな欠陥となって現れる。何故なら一匹狼型人材は、現場の経営管理を自分一人で構築しなければならない場合が多く、過去には自分一人で解決しようと努力してきたのである。一匹狼型経営管理になる理由として、二度と同じものを作らない。野外で施工するため自然気象に左右される。現場は予期せぬことが頻発する等、他の現場に共通する問題が極端に少ないことが強調するためであるという。

2.会社としてのシステム
 建設業界の現場独自の管理体質は、一匹狼型管理体制の体質が出来上がっており、アンケートにあるような「会社としてのシステムが整っていない」という意見は、建設業界では一般的に通用している。具体性のある施工技術の面であれば多少はシステム化が進みやすいが、現場の経営管理システムの構築が後れていることに問題がある。現場代理人は経営者の代理人であるから、経営管理の専門家でなければならない。管理技術者や主任技術者であれば、技術の専門家として経営管理の知識が足りないことは仕方がないが、現場代理人は現場の単なる技術者ではないのである。現場技術者が現場代理人を兼務する場合が多く、十分に注意する必要がある。現場の経営管理についても新しい高度なシステム化が要求される時代である。

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