284.職員数が足りない忙しいは理由にならない
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/12/12(水) 01:50:25  返信も含め全削除

<アンケートの意見に>
 現場技術者に対する研修会で、「新しい工事管理の思想と手法」に参加した技術者のアンケートに「職員が余分にいればできるが、現状では人員が少なくてできない。」という意見があった。この意見は、工程管理の道具の意義をもう少し深く理解する必要がある意見として気になる意見である。

1.工程管理の道具の意義
 本来、全ての道具が必要とされる条件は、その道具を使うことによって、他の手法と比較しても良質な作業が可能になるからであり、更に作業の効率化が優れて入るから道具が必要となるのである。工程管理という道具も同様であって、優れた工程管理の道具を使うことによって、良質な工事管理が可能になり、更に作業効率が上がり採算性が上がるからこそ意味があるのであって、上記のアンケートに書かれた職員数についての意見は、誤解があるのではないだろうか。何故なら、職員数が少ないからこそ、道具が必要になるのであって、職員数が少ないからという意見は勘違いである。仮に職員数が十分にいたとしても、仕事の効率化はしなければならないのであって、職員数に関係なく効率化によって人件費を削減することは当然の行動である。

2.道具としての工程管理の重要性
 もともと工程管理は効率化に最も機能する道具であるから、上記のアンケートのような職員数が足りないとか、忙しくて暇がない人ほど利用価値があるのである。建設業における施工現場は一つとして同じ工事がないとか、現場では何が起こるか分からないということばかり強調されすぎて、作業の標準化が遅れて入ることが、工程管理の道具を利用する時の妨げになっている。何故なら、過去に経験した正確な工程データがあれば、それらのデータから標準化を進めることは難しくない。仮に過去の正確な記録がない場合であっても、過去の同種の施工経験者が要求されるのは、過去の経験値を標準として当該現場の施工に役立てているからである。したがって、過去に全く経験がない工事の施工は、ベテラン技術者であっても施工は難しいものである。如何に過去のデータが参考になっているかが分かるのである。

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