新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 08/4/30(水) 14:48:39
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<アンケートの意見に>
技術者研修会のアンケートに「ネットワーク工程表の良いのは解っているが、バーチャートがどうしてだめなのでしょうか。大規模、多工種の現場では、ネットワーク工程表が上手に活用できるのだろうか。勉強しないと解らないが。」という意見があった。この意見は、バーチャート工程表にしても、ネットワーク工程表であっても、単に紙に書いた絵として使用することを考えてはいけない。シミュレーションの道具として使用するものであることを理解すべきである。
1.バーチャートの明快さ
バーチャートは仕事の流れや、前後工程の状況、並行作業の状況を把握する上で一覧性があり、仕事の流れを表示するものとしては、優れた道具であることは間違いない。しかも作成方法が簡便であり、昔からよく利用されてきた道具である。このバーチャートは、一覧性に優れているため、仕事の流れを「絵」として利用されることが多く、事務所等で壁に貼りだして関係者の共通情報として利用されることが多い。
2.ネットワーク工程表の利用法
ネットワーク工程表は、バーチャートのように「絵」として壁に貼りだすものではなく、大規模で多工種の工事ほど利用価値が高く、電子データによるシミュレーションの道具として利用されるものである。多種の並行作業や前後工程が複雑に絡んだ工事については、単純なバーチャート方式では限界があり、ネットワーク工程表を利用せざるを得ないのである。ネットワーク工程表は「絵」として利用する道具ではなく、壁に貼りだして見るものではない。毎日のように施工現場では計画に対して不具合が生ずることが多く、その変更や修正が必要となる。その場合に変更がその後の工程に大きな影響を与える結果となり、バーチャート方式では、ある部分の施工変更の重大さを、バーチャート自体が教えてくれる仕組みにはなっていいない。これに対してネットワーク工程表の場合は、複雑に絡んだ前後左右の多種類の作業全体が、どのように変化するかを教えてくれる仕組みになっている。ネットワーク工程表は、壁に貼って眺めるものではなく、電子データを活用するシミュレーションの道具であることに特色があるのである。
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