新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 08/7/10(木) 00:00:57
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<アンケートの意見に>
専門技術者養成講座のアンケートに「私は行政機関の者です。如何に経営の視点が足りないか実感しました。工程表も何気なく書類をもらってチェックしているだけであった。仮設材も多用する現場も多く、工程管理の重要性が理解できた。」という発注者の立場としての意見があった。発注者側の監督員等の技術者が工程管理の重要性を認識してくれることは、建設業界にとってこんな重要なことなない。このような発注者側の理解者を増やしたことも研修の意義があった。その意味で発注者側の理解者を増やすための研修も重要であることをあらためて認識することが出来た。
1.発注者側の視点と対応策
発注者が理解してくれた工程管理の重要性は、発注者が担当する部分で発生する工事中断等の問題で、発注者側でなければ解決できないものが多々発生するのである。例えば道路拡幅工事等で起きる電柱移設等の支障物件は、施工業者の努力で解決できるものではない。電柱移設等の工事は非常に厄介な事情が存在する。電力中断という事態は、電力会社だけの問題ではなく、地域の電力利用状況とも絡んでおり、単純に電力供給ストップが出来ないことは当然あり、電力会社のみの事情ではない。まして電力会社から受注される電気工事業者も、電力会社からの指示待ちとなることは当然である。そのため拡幅工事担当の施工業者は、支障状況によっては、工事中断せざるを得ない状況下に置かれる。その工事中断の期間も刻々と重機や仮設材のレンタル料は発生するし、技術者、作業員等の人件費も発生続けるのである。当初、利益が確保できると予想されていた工事が赤字工事になることは工事中断に起因するのである。
2.施工業者の対応と主張
施工業者にとってこんな割に合わない工事はない。施工業者はもっとこの不文律な状況や不具合を発注者に主張すべきである。自分の責任で赤字になるのではなく、発注者の不適切な計画や調整が影響して起きる事件であり、しかも施工業者には解決する手立てがない物件である。このような物件は、工程管理の意識があるひとには重大視さの状況判断が出来るが、工程管理の意識が弱い関係者には、適切な判断や適切な指示ができないのである。
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