340.現場代理人の権力に課題がある
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 09/2/4(水) 21:01:39  返信も含め全削除

1.現場代理人制度は最高の責任体制
 無責任の人が多すぎる中で、自分の仕事に関して最高の責任をとる現場代理人の制度は、極めて良い制度であるということがいえるのである。この現場代理人の責任体制が有効に機能する理由は、現場代理人に幅広い裁量権を与えると共に、その裁量に関する権限も強いものを与えているからである。この現場代理人の制度は、大きな権限が与えられること同時に大きな責任も負わされるのは当然である。しかも権限と責任の範囲が明確に決められているからで、最高の責任体制の仕組みが出来上がったのである。これほど最高の責任が保たれる制度は他にないのではないだろうか。その意味で現場代理人の制度は成功した制度と見ることが出来るのである。

2.大きな権力には大きな課題がある
 一見成功している現場代理人制度も、大きな課題を抱えている。特定の職域に大きな権限を与えると、その権限には権力が付きまとうものである。そのため周囲の人間が権力に振り回されることになる場合が多い。つまりその権力から派生する問題に大きな課題があるのである。この権力の大きさが欠陥となる場合が多いのである。建設業界の生産物は、定型的な物を生産するのではないため、生産(施工)計画の標準化が難しい問題を抱えている。そのため、予期せぬハプニングが起きることが多く、現場代理人を悩ませる。そのため、当初の施工計画が狂い始めると、当初の計画予算も同時に変更せざるを得ないのである。この場合に計画予算を頻繁に変更し過ぎると、計画予算のずさんさを指摘されることになるため、通常は予算流用でしのぐのである。しかし予算流用も適切な方法ではないと指摘されるため、苦し紛れに裏金を作ることになるのである。大手企業の現場代理人ともなれば、裏金がなければ現場は絶対に動かないとまで豪語する現場代理人もいる始末である。権力にはこのような裏金まで誘発することもあり、現場代理人制度の大きな課題である。

返信 ご意見やご質問をどうぞ

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.