新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 09/3/18(水) 13:38:42
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1.一匹狼になぜISOが馴染まないか
本来ISOは、品質管理について集団や個人のすべての行動基準として考案されたものであるから、一匹狼型の人材が独断的に行動する人材には馴染まない制度である。日本の技術者の育て方は、上司やベテランの技術者が教えて伝承されるものではなく、盗んで覚える伝承制度であるから、一匹狼型の技術者が出来上がったのである。そのため一人前の技術者や技能者は一夜にしてできるものではなく、本人の努力によって長い時間を掛けて伝承するものである。この技術者や技能者が本物の一人前になるには、今後も本人の努力によって完成するものであることは間違いないが、日本の技術伝承システムは、江戸時代における丁稚奉公時代の制度である。当時の人件費は小遣い銭程度の時代であるからこそ、長い時間を掛けて養成することができたのである。今日のような初任給から高額な人件費の時代には通用する制度ではない。今日では能力が低レベルの人材でも高額な賃金を支払わなければ成らない時代になったのである。そのため数十年も掛けて一人前の技術者や技能者を育てる分けにはいかないのである。利用しやすいISOの研究を進める必要性が求められている。
2.高額な人件費とISOの高度利用
新人の時代から高額な人件費を払うには、過去の長い時間を掛けて一人前にするのではなく、出来るだけ早く一人前の技術者等の人材に育てなければ成らない。それには盗んで覚える時代から、積極的に指導しなければならない時代になったのである。それには上司やベテランの技術者は、部下に対する指導力がなければならない時代である。この時代に指導することが苦手ですという幹部は、幹部の資格がないことを認識しなければならない。年令や経験だけで幹部の資格はない時代がきたのである。日本の賃金体制が年功制の意味合いが強いが、その賃金の中には幹部になれば部下に対する教育や指導に対する代償も入っていると思わなければならない。本物のISOの精神は、企業内に構築された知的財産を意味しており、この知的財産を日常的に共同利用し、ISOの仕組みに不具合があれば修正し、新しい技術があれば組み込みながら、知的財産を高度に進化させていくシステムがISOの制度である。この本物のISOを利用することによっても、技術者の未熟な部分も補完されなければならない。
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