新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 09/11/4(水) 10:58:12
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1.日本人の計画観
日本人の計画観は、諸外国の計画観と大きく相違している。計画は、未来の行動等の予定をするものであるが、その計画の内容によっては、将来重要な方向付けの影響を受けることがあり、個人的なものであれば自分の一生のデザインの問題でもある。しかし内容によっては計画を立て難い場合も多く、不安が付きまとうものである。この点から計画に対する考え方や捉え方が二つに分かれている。一つは現実的な行動を実行可能な状態に重きを置いた計画観があり、欧米人によく見られる計画観である。これに対して東洋人特に日本人の計画観は、運命論的な未来観が強く作用しており、未来は自分で動かすことができない宿命にありとする考えるひとが多い。そのため計画書自体を真剣に作成しないひとが多い。欧米人の計画観は、小学生が登校前の段階で、学習計画である時間割によって教材を揃えて登校する場合の、学習計画に類似した計画観である。学習計画の時間割は、計画書であるが実行することを前提にして作成されている。段取計画書は、小学生の学習計画書(時間割)に類似したものであり、具体的な実行計画書である。
2.実行計画書は具体的な道
実行計画書は、目的地に向かって進む道のようなものであるから、道があることに意義があり、道はジャングルと違って快適に効率よく歩くことができるのである。段取計画書は、道のような実行計画書であるから、施工開始前の重要な仕事である。この点を昔のひとは段取8分と言い、今日までその重要性が伝わっている。段取りが完璧であれば本体工事が問題なく進むことを意味している。これほどまでに段取計画書が重要であると言われながら、実際に作成されているのは稀であり、この点を現場代理人等に指摘すると、経験と感で十分に間に合っていると言う。しかし、現実の現場では段取が不適切で、施工がミニ中断することが頻繁に起きており、経験と感が如何にお粗末であるかを示している。現場でこの点を指摘すれば、現場というものはこのようなもので、現場では何が起きるか分からない。と主張する。単純に段取計画が悪いだけであるのに、言い訳の材料だけは溢れている。
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