402.グローバル化時代の経営文化
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 10/9/22(水) 10:22:11  返信も含め全削除

1.地球規模の一体化現象
 グローバル化が地球規模で進むまでは、人類の行動が地域に限定されたため、地域文化に特色があった。当時は、ビジネスとしての外国旅行であっても文化の違いを体験でき、これがビジネス旅行の楽しみの一つでもあった。ビジネスの外国旅行は冒険旅行とはいかないが、意識の底には多少の冒険心のようなものが潜んでいた。当時の外国旅行は異質文化の出会いが多かった。しかしグローバル化が進むにつれて、世界のビジネス文化が融合化し、その後は生活文化までが類似してきた。今や外国へのビジネスの旅行は、国内ビジネス行動と変わらなくなった。これはグローバル化により、行動が地球規模になったのであり、地球規模の均一化が始まったのである。つまり世界のビジネス文化は完全に一体化したのである。

2.島国における日本の意識
 日本は島国のため地続きの国境がない。そのため諸外国のように国境の恐怖を感ずる体験がない。国の外側はすべて海であり、頑丈な国境が存在する。そのため諸外国の国境意識や国境概念が違うのである。地続きで隣国との国境があり、隣国との争いが絶えなかった経験を持つ国では、国境とは恐ろしいところであるという恐怖感すら持っている。このような隣国との恐怖を体験した国民にとっては、グローバル化による新しい人類融合化の体験は、日本人には理解できないほどの大きな意味のある現象であり、一部の地域を除けば隣国の恐怖が消えた融合化時代となったのである。

3.新しい経営文化の感触
 国境の境界線が薄れ垣根が低くなり、人間の交流が盛んな時代は、物流も地球規模に一挙に拡大したため、ビジネス慣行が均一化して地球規模に広がったのである。その結果、国内の経営文化まで影響を受け、国際的均一化が進む結果となった。然るに日本では、国境に対する概念が昔のままであり、ビジネス文化や経営文化も昔のままである。世界のビジネス分化がグローバル化の影響を受けて均一化に進んでいる中で、日本のビジネス文化だけが昔のままで変化しないのである。日本のビジネス界がこの時代に生き残るためには、刻々と変化する世界のビジネス文化に積極的に融合するためには、世界の経営文化を肌で感じなければならないのである。

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