<0>コストコントローラの研究<講座案内>
新規投稿者 地域経済研究所・阿座上洋吉  投稿日 6/7(金) 09:10:36  返信も含め全削除
1.講座内容・開講日等の案内
 @ 担当・地域経済研究所 阿座上洋吉
 A 講座名「コストコントローラ」の研究
 B 講座開始予定・第一回・平成14年6月23日(日)
 C 週一回の予定で1,000〜1,500字で連載する。
 D 掲載方式は掲示板方式で記述する。
 E 質問・ご意見等はその掲示板へ書き込んでください。

2.講座開講の狙い
 コストコントローラの研究講座に参加していただきありがとうございます。近年は容易に売上を確保することができない時代であり、受注した工事を本物の利益管理によって利益を確保しなければならない時代である。これが企業生き残りの必須の条件である。しかし本格的な利益管理をするには、新しい原価思想をもった「コストコントローラ」の育成が必要である。建設業界もいよいよ本格的市場経済に入り、市場経済の本物の思想による経営手法に切替えなければならない。今までの建設関係者は社会主義の手法を真似たもので、決して市場経済型とは言えるものではない。そこで新しい市場経済型の利益管理中心の研究が必要になったのである。

3.社会主義国の施工業者に類似する日本建設業
 今までの日本の建設市場は、社会主義国の発注制度に極めて類似している。日本の実行予算制度にしても、社会主義国家における施工業者が実施している予算消化型の施工手法と同じであり、決して実行予算制度は利益管理の道具としては機能しないのである。社会主義国は、経済のすべてを政府が計画する方式であり、建設投資についても、政府の建設計画により建設費を積算によって見積り、その資金を予算化して施工業者に資金を割当る方式が用いられる。これが社会主義における計画経済の建設投資の仕組みである。日本の公的発注機関も同様の方法をとっているが、公的発注機関の手法としては間違いではない。しかし施工業者が社会主義国の施工業者と同様の手法をとることは間違いである。社会主義圏の施工業者は、予算消化の道具として実行予算制度を用いるのは当然である。

4.社会主義思想からの脱却が生き残りのチャンス
 日本の実行予算制度は、計画経済で用いられる社会主義的な積算思想を引きずり、計画した原価予算を正確に消化するための制度である。そこで社会主義的予算消化型の実行予算制度から、抜け出さなければ市場経済では生き残れないのである。建設業関係者(公的関係者も含む)は、市場経済の思想と市場経済型発注の仕組みを論理的に整理し、社会主義経済の積算思想や市場経済型の原価思想の違いを理解しなければならない。この点を講座を通じて研究していただきたい。社会主義思想からの脱却こそが、建設業生き残りの方法であり、講座の狙いである。

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