<4>人材再構築の原理原則
新規投稿者 地域経済研究所・阿座上洋吉  投稿日 1/5(日) 11:45:27  返信も含め全削除

1.エリアレス化で人材再構築
 日本の人材環境は、日本エリアの壁が頑強に存在した時代の人材文化であり、地球規模のエリアレス化社会には通用しない人材文化であることを認識しなければならない。エリアレス化社会では、地球規模ですべての国のビジネスが連動して世界経済が動いているのであり、年令型をベースにした日本の人材コストでは高過ぎて世界に通用しなくなってきた。現代の人材文化は優秀なだけではなく、人材コストも競争力の大きな条件である。世界に通用する製品は「良いものを安く」であり、人材についても「優秀であってより安く」である。そのため日本の人材も根本から現代社会に通用するためには、再構築しなければならない時代が到来したのである。

2.乱暴な再構築の事例が出てきた
 人材コストの再構築の例として、人材を減らさず賃金の一律50%カットである。企業の人材コストの採算点を探るためでもあると言う。この50%カットと能力主義化に転換するという。日本はいまだに年令型の賃金体系が根強く残っている。そのため人材コストが時の経過と共に益々上昇する仕組みであり、近年のビジネス環境のもとで企業は生き残る方法がない。現代のビジネス環境では人材コストを吸収することはできない。世界は人材の市場経済化である能力主義が常識となっている。日本的経営の原点となっている年令型の賃金体制は、社会主義における計画経済の賃金制度であり、本格的市場経済における賃金システムではない。これでは世界の経済戦争で競争力を失うのは当然である。

3.乱暴な生産性向上による再構築
 乱暴な事例として、生産性の向上運動で300個の生産物を800時間で生産していた状態から、生産性を高めて同量を400時間で生産させると生産性は2倍となる。この状態で人材コストは50%ダウンしたことなる。更に50%の賃金カットと組み合わせると人材コストは1/4にダウンする。当初の人材コストからみれば25%になったのであるから人材競争力がつくのである。これが人材コストダウンの原理である。原理は単純明解であり他に人材力をつける方法はないのである。

4.世界から日本の人材が攻撃されている
 過去には世界中から日本人は働き過ぎだと非難された。日本人はそれほど働き者であったのである。この時代は日本の人材が世界の人材を攻撃したのである。そのため日本の賃金水準が世界最高にまで引き上げることが出来たのは当然である。しかし今日の日本人材は世界で働かなくなっており、しかも賃金が世界最高であるから、日本経済の競争力が世界最低になるのも当然である。地球規模のエリアレス化の波は、同一製品が同一価格で流通する現象が地球規模で動き出しており、一物一価の法則の大原則が作用している。人材についても同様に「一物一価の法則」が作用しているのであり、世界の優秀な人材とその人材コスト競争の攻撃を受けているのが日本である。そのため世界の人材相場の影響により、日本の人材評価が下がり始めたのは当然の経済現象である。

5.日本産業界の人材を再構築
 地球がエリアレス化で世界巨大市場が出現し、すべてのビジネス環境が世界中で平均化が始まった。そのため人材のエリアレス化による影響が大きく、現代のビジネス環境を十分に検討し、その環境に合った人材システムを構築する必要がある。日本産業界の人材があらゆる面で機能を失いかけている。人材を新しく組み立て直さなければ日本産業界の再生はできないのである。

返信する

パスワード

一覧へ戻る】 ※最新の画面を表示するには再読み込みしてください.