新規投稿者 地域経済研究所・阿座上洋吉
投稿日 4/13(日) 21:32:55
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1.日本人には見えない第三革命期の現象
バブル崩壊後の10年を「失われた10年」と言い日本経済の空白時代がある。この時代に新しい行動にでた日本人がいなかったことを示している。しかし世界はこの時代を第三の革命期といって大きく変化していた。たしかに明治維新や敗戦後と比較すると、外見上の変化が見えない時代であったが、この第三の革命期は、過去の革命期よりも変化の規模が大きいのである。失われた10年を政治的に無策であると言うひとがいるが、それは我々日本人全員が無策であったのであって政治家の責任ではない。なぜ我々は無策のままで過ごしてしまったのであろうか。それは過去の革命期と大きな相違点があったからである。20世紀末に起きた地球規模の急激な流動化の現象は、国境の概念を劇的に変化させたエリアレス化現象であり、あまりにも急激に地球規模の流動化が起きてしまったことである。しかし孤立した日本の地理的条件によって日本人には国境という概念が希薄な民族であり、単一化した民族も孤立化した思想で流動化現象を肌で感じなかったのであろう。
2.第三革命期の不安が襲う
この劇的な流動化現象は人類にとって不幸であったかもしれない。人類は国や地域、民族、宗教等に合った習慣文化を作り上げたが、第三革命期の急激な流動化によって破壊され、大きなうねりとなって異質な習慣文化が世界を襲ったのである。それはビジネス文化だけでなく個人の生活習慣文化まで大きな影響を与え、世界中で精神不安定化の影響を作り上げたのである。特にビジネス文化の変化で新しい人材を要求されているが、日本のような単一化した民族は変化に弱く最も順応が苦手な民族である。そのため近年の流動化現象に対して、日本人の反応がもっとも鈍かったのである。過去の延長線上の人材ではなく、グローバル化社会に順応する新しいタイプの人材が要求されてきたのである。新しい人材についての大きな思想転換が必要になってきたのである。多くのひとが単純に不景気による首切りと思っているが、第三の革命期に起きた人材の転換は、単純な不景気によるリストラとは質が違うのである。しかし、あまりに大きな価値観の転換を要求されたため、痛みが発生するのも当然であり多くの人が悩んでいることも事実である。そのため大きなうねりによる社会不安が発生し民衆も動揺している。更にこの社会不安は家族へも伝播し子供社会にも大きな影響を与えてきた。
3.第三の革命期の教育に期待する
社会が大きく変化すれば当然社会が要望する人材像も変化する。その点で教育上の役割も大きい。新しい人材に対する教育思想や理念、教育内容も変化してきた。しかし日本の教育思想の変化が鈍いのである。世界が流動化している中で孤立した習慣文化の日本民族が危うい。グローバル化した世界で通用する人材を養成することが急務である。この点で新しい視点の教育論が必要になってきた。特にビジネス教育については遅れがあり違和感がある。早急に第三革命期に合った人材教育に切替えなければならない。またスピードビジネス社会が到来したのであるから、自己責任体制の現場主義のスピードが要求され、現代社会のスピードビジネスに対応できる人材が要求されてきた。教育界全体も新しい教育論の研究で見直しが必要になってきた。
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