新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 6/22(日) 20:34:40
返信も含め全削除
<新時代に向けて、少し乱暴な第二の遺伝子論>
1.脳が創り出した第二の遺伝子
人間は頭脳を進化させたことによって、理性や倫理、哲学、宗教等の精神文化を創りだした。この精神文化は遺伝子のように伝承され作用する。ある意味ではDNAに組み込まれた肉体的遺伝子よりも強烈に作用しているのかもしれない。肉体的遺伝子であれば生命体のDNAに組み込まれたものであり、生命維持のための行動が設計図に書き込まれているから、肉体の継承によって生命の法則に従って継承される遺伝子である。この肉体的遺伝子は本能的行動であるから、動物行動学等を参考に整理することは比較的容易であるが、頭脳にすり込まれて頭脳から頭脳へ伝播する精神的遺伝子の作用は精神的伝播の現象であり厄介である。近年の急速ば情報化社会によるグローバル化現象は、地球規模で第二の遺伝子とも言うべき精神的遺伝子が拡散しており、地球規模で精神文化の混在化が進んでおり、精神的遺伝子が大規模に拡散し世界各地で多くの摩擦となっている。
2.第二の遺伝子を承継させる行動
人間が頭脳の進化で創り出した精神的遺伝子は、理性や倫理、哲学、宗教等によって頭脳から頭脳へと伝播していくものである。肉体的遺伝子のように肉体から肉体へ継承する遺伝子であれば、肉体的関連のみによって伝承されていくが、精神的遺伝子の伝承システムは肉体的遺伝子の伝承システムと違い、精神的伝播であるから宗教に見られるように、時代背景の影響を受け変質しながら増殖する性質をもっている。人類が教育熱心であるのも精神的遺伝子の頭脳的伝承の現象であり、企業経営においても時代背景を加味した経営哲学や経営思想を社員に徹底させる行動や、取引先や消費者等の利害関係者に経営哲学を訴えていく行動も精神的遺伝子の伝播させるための行動である。
3.地域文化の進化の過程と第二の遺伝子の生成
人類にとって自然環境が脅威であった時代に、部族や親族、家族等で集団化して身を守ることが必要であったが、この集団化の行為は、外敵から身を守り肉体的遺伝子を子孫に継承するための防御手段でもあった。肉体的遺伝子の防御として集団化する行動は当時の自然環境としては重要な行為であったに違いない。この様な集団には必ず規律としての習慣文化が出来上がるのである。この習慣文化は集団ごとに生成されるため、集団ごとの独特の精神文化が出来上がる。これが精神的遺伝子の起源であろう。長老は集団の規律としての生活文化を若者へ伝承させ地域の文化として今日まで続いている。この地域文化として出来上がった精神的遺伝子がグローバル化社会に地球規模で拡散が始まり、地域文化として秩序正しく伝承されなくなってしまった。今日の地球規模のエリアレス化現象は、精神的遺伝子に混乱を与えている。政治文化や経営文化、生活文化すべてに過去に経験したことがない新しい社会に突入したとみるべきであり、グローバル化社会に通用する新しい精神的遺伝子の研究が必要になってきた。
|