新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 8/3(日) 20:11:10
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1.競争遺伝子を経営の道具に組み込む
近代経営のために各種の経営管理の道具が開発され、この道具によって経営の近代化が計られてきた。販売管理や生産管理等数多くの管理手法が開発されてきた。この管理が有効に機能するためには適切な目標設定が必要である。この目標数値は達成可能なものでなければない。目標数値が適切なものでなければ管理という道具が機能しないからである。人間は自分の競争心によるパワーの力量を知っているから、この目標値の設定は人材の競争遺伝子のパワーを計算することでもある。適切な目標値であれば目標達成のために誘導することができるからである。この誘導する技術が各種の管理手法である。このように管理が有効に機能するかどうかは適切な目標値の読みにかかっている。人間がパワーを出し切って目標値に達することによる達成感は、競争遺伝子の満足感でもある。
2.世代格差の能力の質の差をどう生かすか
近年の日本は従来にはなかった大きな価値観の世代格差に悩まされている。世代格差の問題は人類永遠の課題であるが、近年ほどの世代格差が大きい時代はない。従来の価値観の形成過程は、親や先生、上司等の上から下へ垂直に情報が流れる形態で形成された価値観である。今や情報化社会によるマスコミから各世代別に情報が流れる水平型で形成される時代になった。そのため価値観が伝播するメカニズムが変わったのである。したがって世代別に価値観が大きく相違するのは当然である。そのため能力についても単純な比較ができなくなった。つまり能力の質の違いができたのである。たとえば若者は一般的にオープンな状態で公開されたマニュアルによる行動を好むが、年配者は先輩の前例に従った行動を好むのである。両者はどちらにも利点と欠点があるが、職種によっては近年の企業経営の方向は、マニュアル型の方向で動きだしている。マニュアルに競争遺伝子が満足に作用する仕組みを導入した支援システムの開発が重用になってきた。
3.自由労働市場の競争原理が本格化する
日本の労働市場は従来型正社員族の労働市場とパート、アルバイト、フリーター、派遣社員、契約社員等の非正社員族の労働市場に分かれてきた。非正社員族の労働市場を自由労働市場と名づけて進めたい。近年は不景気のせいもあって自由労働市場が拡大の一途である。年令型システムの正社員族が所属する企業郡の経営状況が良くないため、正社員族から開放された人材が自由労働市場へ多数参入してきた。日本の労働市場の構造改革が急速に進んでおり、世界の労働市場の構造に非常に近づいてきた。グローバル化社会の自然の流れである。職種にもよるが、今までの日本はすべての職種で正社員族であり通常の雇用形態であったが、これからは一部の職種を除いて大部分が自由労働市場で、自分の能力を売買する本格的市場論理による労働市場の時代に入ってきた。いよいよ自由労働市場で競争遺伝子が作用する時代であり、これで日本の労働環境が国際労働市場と同格化してきたのであり、日本経済も強い競争原理が作用する労働市場で動く時代に入ってきた。正社員族の労働市場が自由労働市場と本格的に競合化する時代になったのである。へたをすると自由労働市場から調達した優秀で低賃金の人材の企業郡が、正社員族の企業郡に襲いかかるかもしれない。正社員族の労働市場が自由労働市場に脅かされる可能性が非常に高くなってきた。
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