新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 12/14(日) 16:55:56
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1.日本の集団主義の生い立ち
日本の集団主義者層は、40才代を境にして年配層は集団主義の価値観が支配的であり、一方で若い層には個人主義の価値観が蔓延してきた。日本は古来から集団主義の価値観が続いてきたが、島国である日本は地理的条件もあり外国から孤立していたため他国の影響が少なく、鎖国時代もあって日本独特の集団主義文化が出来上がった。集団主義は人間の活動に特色があり個人の裁量で行動することが少なく、集団に所属することを好み「寄らば大樹の影」といい集団に身を置くことで安心する。集団に所属してボスの指示に従う。日本は高度成長期前は貧乏で、この時代までは平均子供数が5人以上で貧乏人の子沢山と言われ時代である。この時代は子供の多い中で親の集団管理で育てられたから、子供は集団管理されることに馴染んでいた。当時の親は貧乏で忙しく個々の子供に対応することができないため集団管理をせざるを得なかった。
2.集団管理手法を儒教精神で補完
集団管理の特色は、親や先生、上司等の上位者が決定的に権力を持っていた。そのため上位者の親は子供集団に対して命令や指揮によって集団管理する。子供達は自然に指揮者である親の管理に馴染んでいた。先生は集団管理のトレーニングされた子供達を集団教育が当然できたし、社会に出た若者は上司の命令や指揮下に入ることの違和感がなかったのである。しかも集団主義者の中心には儒教精神が継承されており、当時の親や先生、上司等の上位層ばかりでなく、子供や生徒、部下までの上下思想も儒教精神によって、人間の上下関係を重視する価値観で補完されていたのである。集団主義の育成環境と集団主義の思想が整った環境で当時の日本人は徹底的に集団主義の思想が身についたのである。
3.集団主義思想が崩壊する必然性
前述したように日本の集団主義者層と個人主義層が40才代でよじれている。なぜ集団主義が崩壊し個人主義化が進んだのであろうか。これには三つの要因がある。第一の要因は、高度成長期に所得が増加するにつれて少子化が進んできた。他国にも見られる現象で貧乏人の子沢山の反対現象である。子供を少なく生んで大事に育てる現象である。欲しがる物は何でも与え個室育ちで一人っ子育ちで兄弟喧嘩する相手もいない個人主義の育ちである。第二の要因は、戦後に日本の女性は強くなったと言われた。この時代に儒教精神が消えてきたのである。特に子供にとっては大きな影響を受ける母親が儒教精神から開放され、自由に自分の考え方を主張することが出来る時代になった。日本の女性にとっての革命期である。この革命後の女性によって教育された子供は、上位の命令を簡単に受け入れる子供には育っていない。これも個人主義の台頭である。第三の要因は、情報化社会である。情報はリーダーやボスだけに入るのではなく平等に入手である。人間は良質な情報があれば情報によって自由に個人で動き回るから個人主義化の行動となる。このようにして集団主義が崩壊し、その年代も40才代まで達してきた。問題は、集団主義者の親、先生、管理職が個人主義者の子供、生徒、部下をコントロールすることができないのである。集団主義者受難の時代が到来したのである。新しいノウハウの勉強の必要がでてきた。
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