<57>進化が前提にあるISOの威力
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 3/14(日) 14:21:12  返信も含め全削除

1.オールドビジネスの新生化
 社会が大きく変わった時代にはオールドビジネスの建設業界も経営手法を変えなければならない。しかし人間は頑固なものでなかなか思うように変えることができない。それでは思い切って生まれ変った方が早い。何故なら人間は基本的に生活文化やビジネス文化の変化を好まない。しかしビジネス文化は変えない限り生き延びることは出来ない。したがって改革が難しいのであれば生まれ変わった方が早いのである。新しい経営思想によってオールドビジネスも現場の運営手法を新生化することである。建設業界も新しい業態や経営手法を取り入れることである。コンビニエンスストアやレストランチェーン店も、従来型の古い小売業の形態から新業態に転換することによって成功した例である。この新業態転換を素早く手助けしたのがマニュアル手法である。しかもこのマニュアル手法は日々進化をとげてビジネスを支援する知的財産としての機能をもっている。ISOもこのように進化しながらノウハウを増殖させる知的財産の手法である。

2.進化を内包するISOの威力
 初期の段階から高度なマニュアルやISOができるものではない。現場担当者が個々の努力で身につけた作業技術や技能をありもまま記録し、この技術技能の記録をベースに現場で行動しながら改革改善することによって、マニュアル自体を進化発展させていく仕組みを、システムとして構築することが重要であり、これが共有のノウハウとしての知的財産として企業に蓄積される。この進化させるシステムを内包化したものがISOの制度である。この進化によって実態の作業や原案作成者の知恵を越えるシステムが可能となるのであり、現場担当者の技術と知恵の結集としてノウハウが蓄積され、ISOは進化を続け知的財産の価値が増殖するのである。更に新技術や技術革新、技術進歩による技術変化も常にマニュアルに取り込まれ、マニュアル自体の知的財産も革新されるのである。ISOの思想はこのマニュアル進化論を内包しているシステムであることがポイントであり、結果として威力を発揮するシステムであることを留意しなければならない。

3.マニュアル文化圏の強みとIT化
 多民族圏の国では、現場の作業はマニュアルによって活動することが当たり前となっており、この手法が地球規模でマニュアル文化が大きな強みとなって発展し、新しい知的財産として認識されるようになった。しかも近年の技術革新や経済変革のスピードは、過去の歴史上で経験したことがないスピードで動いており、品質等の手法を固定化した従来型の手法では技術流動化社会では適応できなくなってきた。したがってこれからの時代は、技術革新によって刻々と変化する時代に対応すべく、革新される新技術を常に生産過程に取り込みながら、信頼される生産管理システムの構築が必要となり、できるだけ流動的生産管理システムにしておかなければ、今日の技術革新時代に対応することができないのである。この流動的生産管理システムを容易にしたのがIT化であり、IT化による管理システムで運用することがISO成功のポイントである。

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