<73>デジタル信号活用時代のISOと人材
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 7/11(日) 12:59:41  返信も含め全削除

1.デジタル信号活用の新しい経営思想と手法
 共通言語であるデジタル信号を経営管理に用いることは、従来型の上司の命令で動く軍隊組織である人事組織とは相違する。それは人類がデジタル信号を共有化するという新しい道具を手にしたことである。そのため経営管理の思想や手法を過去の延長線上で考えてはならない。デジタル信号によってあらゆるノウハウをシステムさせ知的財産として企業に蓄積することが可能になっており、企業経営の手法が大変身してきたことを意味している。デジタル信号を道具として経営活動をすることは、過去の経営管理とは思想や手法が根本的に相違しているのである。これほどまでに経営思想や手法に影響を与えていることを、未だに気がついていない経営者や管理者が多くいることに問題がある。早急に時代に合った新しい経営管理の思想や手法に切り替えなければならない。また働く人材にとっても新しい労働観に転換することが必要になってきていることを認識しなければならない。

2.今こそISOもデジタル信号で共有化を
 社内におけるIT化の構築は、デジタル信号で共有化することがベースになるため、現業部門や管理部門等すべてを人的組織による神経伝達システムを変えることである。デジタル信号による情報共有化はネットワークシステムを構築することであり、これが人的神経システムからデジタル信号ネットワーク神経システムで運用することである。ISOについても従来型のペーパーによる報告書や人の声による命令でピラミッド型人的伝達方式ではなく、新しい情報共有型ネットワークの中に組み込まれたシステムとして運用すべきである。つまりISOは情報共有化の一部に過ぎないのであって、ISOを独立したシステムとして位置づけ、しかもペーパーで運用することは情報共有化の点で機能不全を起こすのである。ISOは常に進化するシステムとして価値があるのであり、ペーパーシステムでは進化させるための書類変更が容易ではない。ISOを高度活用することはアクションプログラムとしての機能を発揮するように構築しなければならない。日常活用することを前提としたシステムであることを十分に認識すべきである。

3.新人材を即戦力化するためにISOを活用する
 超競争時代の市場経済で生き残るには、時代合った新しい能力を持った人材が必要である。企業はこの新時代に対応するため、最適な人材を適時に確保しなければならない。日本の労働市場も米国労働市場と同様に正社員グループと非正社員グループ(フリーター、アルバイト、パート、派遣社員、契約社員、外国人等)に労働構造が二極分化してきた。フリーター等の自由労働市場の拡大は凄まじい勢いである。企業はこの自由労働市場から積極的に人材を適時に確保しなければならない時代になったのである。この新人材を即戦力化するためには、担当させる業務が標準化し、システム化することで新人材を即戦力化することである。今こそアクションプログラムとしてのISOを武器として、新人材を採用した当初から強力な戦力として人材を活用するシステムを構築しなければならない。この人材有効活用にISOは有力な武器となることは間違いない。企業の生き残りに欠かせない新しい知的財産としてのISOを構築すべきである。

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