<78>オールドビジネスの生命力
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 8/15(日) 21:15:57  返信も含め全削除

1.オールドビジネスの生命力に何かのエネルギーが必要
 今日のように激しい社会変化が起きている時代には、オールドビジネスに何らかの新しいエネルギーが必要である。近年発展している先端産業であるニュービジネスには、それ自体に成長という勢いがエネルギーとして作用しているが、オールドビジネスには勢いが弱く成長エネルギーが不足している。しかし本来のエネルギーは新旧ビジネスに関係ないものであり、企業を構成している人材に問題がある。生命力のあるオールドビジネス企業は、先端産業の技術をフルに活用している。したがって新旧ビジネスの業種等の内用で比較すること自体は意味がなく、むしろ新旧ビジネスに関係なく運営方法の違いが重要である。今やオールドビジネスの企業群もIT化による電子データの高度利用がビジネスの勢いに関係している。オールドビジネスも新しいIT化による活用思想が重要で、生命力が生きいきする根源はビジネスの運営手法が重要であることを認識しなければならない。

2.企業の生命力は人的資源の活用も作用する
 企業とは人的資源の集団化であり、この集団人的資源が有機的な結び付きによって企業の生命力が発現されるものである。近年、この人的資源の集団化が有効に作用せず生命力に勢いが発現できない企業がある。現代社会の人的資源の集団組織に課題が発生している。人的資源は社会の変化に敏感であり恐ろしいほど大きく変化してしまう。人材は時代の社会不安や社会変化の影響下で常に不安な環境に置かれているため、その影響をうけて常に変化を続けている。これらの人的資源の集団には古くからの人的組織があり、各種の旧システムが存在する。企業の勢いや生命力の勢いに問題が生ずるのは、人的資源がその時代の人的組織や各種システムが合わなくなった場合が多いのである。

3.人的資源の組織に異変が起きている
 過去の人的資源と現在の人的資源は決定的に異質な部分がある。片や集団主義の人材であり一方は個人主義の人材であり両者は水と油の関係ほど異質であり、両者は交わることはあり得ない。しかし企業にとって人的資源は組織的に一体化して行動しなければならないから、水と油の人間関係では勢いが出る筈がないのである。ここに今日の企業の生命力の弱さが出てきた。ピラミット型の人的組織が急速に機能しなくなったのも、水と油の関係も解決せずに安易に集団主義時代のピラミット型人的組織のままで使うこと自体に問題がある。今の人材資源は情報化社会の中で有効な情報の利用法を身につけた人材であり、質の悪い情報を提供されても人材は見向きもしない。集団主義時代のワンマン型リーダーが質の悪い情報を発信すれば、プロ野球のオーナーのごとく全国民を相手に論争しなければならないことに巻き込まれる。集団主義から開放された人材の行動は、自由な思想と自由な行動するため、質の悪い情報発信源には噛み付いてくるのである。ピラミット型組織が機能した時代は、絶対服従時代の人材で軍隊組織の構成員であったのである。日本人全体が大きく変った証拠である。

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