<81>新自由人誕生の徹底研究
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 9/5(日) 12:02:21  返信も含め全削除

1.新自由人出現の歴史的背景
 近年、異人種として出現した日本の新自由人はどのような社会環境で形成されたのであろうか。第一の大きな要因となったのは戦後の新女性の誕生であった。第二次世界大戦までの日本社会は戦争の影響もあって男性上位の時代であり、更に日本の男尊女卑の思想や文化は儒教精神の影響を大きく受けている。男性を家長とした制度で女性を低い地位として長い間続いていた。女性が少し対等に扱われた時代は、平和で安定していた江戸時代の一時を除き男性上位の文化は第二次世界大戦終了時まで続いていた。戦後に女性解放運動が起こり男性上位の社会は一挙に崩壊した。その頃の女性を称して「戦後、女と靴下が強くなった」と言う言葉が流行ったこともあった。従来は自然の繊維で作られていた靴下で非常に弱く、戦後に開発された化学繊維で作られた丈夫な靴下に例えた女性論であった。この時代に日本女性の意識が一挙に変わり堂々と自己主張する女性が現れたのである。このような女性は現代社会では当たり前であるが、当時の社会では考えられないほど大きな変化であり大きな話題になったのである。日本の歴史の中で新しい自由人として名乗りを上げた第一号が新女性の誕生であった。

2、新女性によって醸成された新自由人の第二号誕生
 長い間続いた男性社会の集団主義の規律主義の文化が崩壊し、新女性の自由主義化と個人主義化が進む中で、母親である新女性による新自由人の新若者が誕生したのである。当時の集団主義者である旧男性の規律型人間からすれば、「自由をはき違えている」といって嘆いたものである。何故なら目上の人には絶対服従という集団主義社会の規律型人間からすれば、新自由人である新女性や新若者は最も違和感のある人種であった。しかしこれらの現象は社会環境の変化による必然的現象であって、日本の新しい文化の始まりであった。外国との戦争中は個人主義思想やその行動は最も悪であり、戦争は集団主義や規律型人間を要求することは当然である。しかし戦争が終結し抑圧された集団主義の規制社会から解放によって、自由を求めた新女性を誕生させたことも当然の現象であった。しかも新女性は強大な力で自分の意思を継いだ新若者を世に大量に送り出してきた。

3.新自由人を戦力化することは管理職の責任
 人間は勝手なもので自分は出来る限り自由人でありたいが、自分以外の人間は自分の命令をよくきく規律型人間であることを望んでいる。これは自分が規律型人間として育成されていたためであり、自分が上位に立ったときは若者や部下が規律型人間であることが正当であると写るのである。現代社会において50代以上のひとにこのような文化の残骸が残っている。これらの旧男性人材を非難しているのではない。筆者も旧人材の範疇に入る男性でありその教育で洗脳されている。しかし現代人材論として分析する場合は、自分達の世代も第三者的に冷静に分析しなければならない。それを何時までも「今の若者はフリータばかりだ」と愚痴ってばかりでは何一つ解決しないのである。この新自由人の新女性や新若者を感動させながら働き甲斐のある職場にすることは、管理職の責任であり、新自由人の部下を戦力化するための研究が必要になっただけである。

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