<82>新自由人の誕生と戦力化への研究
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 9/12(日) 23:15:30  返信も含め全削除

1.新自由人の王国化が進む日本社会
 第二次大戦後に最初に出現した新自由人が女性であった。長い間続いた男性社会の抑圧から解放された女性群であり、当時としては過去の日本には存在しなかった自由を強く意識した新しいタイプの女性群であった。近年の新自由人の大量出現の背景には、この戦後に大量に出現した新自由人としての女性群が深くかかわっている。男性社会においても戦時中までの厳しい軍隊組織の規律型社会から開放され、この時期に日本人は一気に自由化への道を歩き始めた時代であった。しかし、旧男性社会時代に醸成された規律型人間の男性の中で、脈々と今日まで規律型文化を温存してが、その規律型文化の大部分が今消えようとしている。その良し悪しは別として今や日本社会は新自由人の王国化の始まりであり、古いタイプの命令絶対服従型人間は60歳代以上に多少見られる程度で、実社会の大勢は新自由人の王国化が進んできたと見るべきである。

2.スポーツ選手の鍛え方にも自由人としての変化が起きている
 戦後のスポーツ選手の鍛え方は、集団主義の規律型で醸成された根性論とも言うべき鍛え方であった。これはハングリー精神を基盤とした貧乏社会からの脱出思想が根底にある鍛え方であって、大衆は貧乏の恐怖を意識していた時代であるから、豊かさを強く求めるのも当然であり選手の鍛え方にも現われていた。現実に豊かな時代に入ると従来型の鍛え方が限界に達し、ハングリー精神を基盤とする鍛え方が通じなくなったのである。この豊かな時代に入ると3K、6Kと言われる言葉が流行り「きつい、汚い等」を嫌う新自由人の若者が大量に発生し、親心によって優雅に育てられた新自由人の若者が主張する入職問題が表面化した時代でもあった。この時代になると若者の根性論は消え、フリーターと言われる新自由人が本格的に増殖する時代が到来したのである。しかしこの新自由人の若者群は決して根性がないわけではないし、ぐうだらな人間でもなければ、やる気がない人間でもない。イチロー選手や松井選手、オリンピックで活躍した選手を見ても分るように、ただ戦後のハングリー精神を基盤とした鍛え方が通用しなくなっただけで、新しい鍛え方の欲求が強まってきただけである。

3.科学的管理の重要性高まる人材の出現
 近年の新若者は道理にかなう訓練が必要になってきた。道理にかなう理論的根拠による説明手法であって、上位者からの一方的命令による絶対服従型訓練では通用しなくなった。近年のスポーツ選手の鍛え方は非常に科学的であり、今や、無鉄砲な練習だけでは本領発揮ができないのである。科学的根拠による練習が如何に重要であるかはすでに科学的に証明されている。企業経営においても同様であって、従来型の根性論による規律型人事管理をする時代ではない。科学的、理論的に証明された管理手法によって、すべての人材が納得する形態で経営管理が行われなければならない。新自由人の若者も科学的な根拠や正当な理由によって、仕事内容を明快な指導や指示であれば、快く良質な仕事をすることを旧型の管理職はもっと認識しなければならない。

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