新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 1/16(日) 17:13:49
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1.今、地球規模で起きている急速な民主化の波
近年の民主化現象は大きな特色をもっている。それは地球規模の大きな広がりのうねりと、変化の速さによる社会現象である。しかも今になってなぜ急速に地球規模で広がりを見せているか。人間は基本的に権力者に対して無条件で絶対服従をするひとはいない。出来れば自分の方が上位や権力者でありたいと願うものである。これはDNAの遺伝子の設計図に書き込まれたもので、「他人に負けるなよ」という指令からくる欲求である。しかし、原理的にすべての人間が上位に位置することはできない。そこで、せめて対等な人間関係が出来ればよしとする考え方に到達し、人間関係を並列化させることで合意された思想である。これが民主化であり人間の知恵が作り出した人間関係の現象である。人間社会における必然的な社会現象の一つに過ぎないのである。
2.歴史が証明する民主化の現象
原始時代から現代に至るまでの人間関係論の歴史は、権力者が支配する上下関係の社会であった。この上下の関係の社会において、個人や所属する集団の上位を確保するために、神代の時代から絶えず小競り合いを繰り返してきた。個人として起きる争い現象は喧嘩であり、集団で起きる縄張り争いもあれば、拡大した国単位の規模でおきる争いもあり戦争といっている。どのような理由を付けても争いは上下の関係をつけるために発生するもので、その争いのきっかけは文化や宗教、思想、政治、経済と多岐ににわたり限がなく、あらゆるものが争いの要因となるのである。生物の本能的競争遺伝子の作用であるから最終ゴールが見えないのが残念である。
3.現代の民主化の拡大現象と対等主義
近年の民主化を求める現象が地球規模で急速に拡大する現象は、情報化社会による現象で変化のスピードが速くなってきた。一部の国で情報化を抑えている国を除けば民主化を抑えることが出来ない環境下にある。もはや今日では情報化を抑制することができないことは明らかである。このような情報化社会で合意された社会現象が民主主義であり、この民主化された社会で行われる経済活動が市場経済である。市場経済は、対等の立場で対等の取引がされることを前提としている並列社会の経済現象を市場経済というのである。しかし、この市場経済にも競争遺伝子が作用するから、必然的に弱肉強食の現象に巻き込まれる結果となる。しかも過度に作用する場合があり市場経済の争いという大きな欠陥?が潜んでいる。市場経済という経済現象自体に経済の上下関係が発生する要因を抱えている。民主主義は、人間の上下関係を平等化しようとして行き着いた終点であったはずが、市場経済は経済面の平等化が起き難い仕組みを抱えている。そこで経済の過度な争いを避け、財産を平等化するための財産共有化という共産主義の大規模な実験が行われたが、この大実験は失敗に終わってしまった。
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