新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 3/20(日) 19:00:05
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1.精神不安定のメカニズム
人間は、DNAに仕組まれた競争遺伝子の影響で、争いは常に勝つことばかりを考え、基本的には負けず嫌いにつくられている。人によって多少の差異はあるが、負けず嫌いの現象は随所に現われる。人間は勝ち組状態になると精神は高揚し、益々エネルギッシュに活動する。しかし、一旦負け犬状態に入ると精神はボロボロとなりどん底まで落ち込んでしまう。これは高度に脳を発達させたために起きる脳の現象で、負けた状態を想定してつくられていないために動揺する現象である。あまり脳を発達させなかった他の動物界は、これほどまでに激しい反応をすることはない。人間は脳によって幸せも強く感ずるし、不幸せも過剰に反応してしまう特性をもっている。学校で勉強をしている時も職場で仕事をしている時も、その他スポーツをしている時であっても、常に何らかの競争状態を想定し、負け組みにならないように準備している。人間が行動する大部分の行為は、弱肉強食の原理が作用するように仕組まれており、精神不安定となる大きな要因となっている。
2.ボランテア活動と精神安定
他人に負けないための指令が、遺伝子の設計図に記されているのであるから、人間は無意識のうちに自ら競争し、また知らない間に競争に巻き込まれている。競争すれば必ず勝ち負けが生ずるから、勝ち組で気分が高揚するグループと負けた落ち込みグループに二極分化してしまう。人間は永遠に勝ち負けの戦争に巻き込まれる運命にある。近年、ボランテア活動が盛んになったが、このボランテア活動には、勝ち組負け組みの作用がしにくい活動である。そのためボランテア活動をしているひとは比較的に精神状態が安定している。自分の活動自体に競争原理が作用しないためであり、行為提供の相手方が喜んでくれ、しかも社会的にボランテア活動が評価される。そのためボランテア活動の行為によって自分の存在価値を見出すことができるのである。このような社会的にも高い評価を受け、自分の精神状態の安定化にもなる活動は大いに参加すべきである。
3.ドライで冷静なビジネス行動を
人間のあらゆる行動は、ボランテア活動を除けば、その大部分の行為に競争原理が作用する。特にビジネス行動はそれ自体が競争行為であることを忘れてはならない。そのためビジネス行為は、勝ち負けが付きもので日常化している。それを勝ち組みに入り有頂天になったり、負け犬状態で過度に動揺する反応には気をつけなければならない。多少の動揺は仕方がないが、同様の振幅を少なくするように訓練しなければならない。勝ったからといっても永遠に継続することは難しいし、冷静さを忘れてはいけない。ビジネス界で強さを持続している企業は、常に冷静なトップが存在していることも忘れてはならない。負け犬組になりそうな企業にとっても、冷静さを失わずに対応策を考えなければならない。特に近年のビジネス界は、グローバル化による世界の多様なビジネス観が混在化してきた。日本人も冷静にドライに割り切る洞察力も必要で、欧米人並みにドライで冷酷な市場経済型のビジネス観が必要になってきたことを認識すべきである。好き嫌いの情緒的判断は危険である。
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