<150>管理職はコーデネータ役を果たせるか
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 1/22(日) 18:48:50  返信も含め全削除

1.命令型人事組織から情報共有型人事組織への環境変化が進む
 ピラミット型人事組織がもっとも機能した時代の経営環境は、集団組織自体が軍隊組織の命令型人事組織を重視した時代であり、トップ経営者が発信した情報が、各部署の専門分野に振り分けられ、末端の社員まで命令という形で伝達するシステムであった。当時の人事組織としては効率よく機能した時代であったから、当時のピラミット型人事組織は大成功を治めたのである。この成功例のピラミット型人事組織を批判するひとがいるが、当時の社会環境の下では大成功したのであり、単純に批判することは間違いである。ただ現代社会おいては当時とは大きく環境が変わったのであり、現代社会の環境変化に合うように修正する必要がでてきたのである。従来型の人事組織に一番大きな影響を与えた要因は情報化社会である。情報化社会は情報によって人材が行動する時代であるから、人事組織が情報ネット型組織にならなければ、十分な機能が果たせない時代となったのである。社長から上級管理者、中間職、担当職員に至るすべての関係者が、ピラミット型人事組織の命令で行動するのではなく、情報共有化によりリアルタイムで全員に同じ情報が伝わる時代に変わったのである。

2.自己責任型人事制度が要求される理由
 情報共有化で大きな影響を与えたのが人事組織である。命令伝達型のピラミット人事組織は、垂直に情報が伝達されるが、情報共有化時代には、情報が共有されるため結果的に人事組織が水平化するのである。そのため担当者は、オープンな情報共有の中で仕事をすることになり、自分の裁量で仕事をする環境に大きく変化するのである。この点で各人の裁量権が必然的に拡大することになり、結果として裁量権の拡大は、裁量権と同量の責任が要求されることになり、命令型の人事組織と比較すれば、責任体制が大きく変化するのである。命令型人事組織においては、命令発信者に大きな裁量権があるため、必然的に命令発信者に責任を負わせることになり、命令受信者の責任は軽くなり、情報共有型人事組織の自己責任型体制と対照的である。

3.コーデネータ役の人材が重要視される理由
 企業は人なりと言われているが、現代人材論で要請されているのが、コーデネータ役の人材論である。現代社会においてコーデネータ役の人材が極端に不足していると言われている。何故これ程までにコーデネータ役の人材が重要になってきたか。これは人事組織の変革に起因している。従来型のピラミット型の人事組織全盛時代には、命令型の監督員タイプが重視されたが、情報共有型人事組織では、コーデネータタイプとかマネージャータイプの人材が重要になってきた。近年、従来型の人的組織の役職序列の高さが指摘されていたが、近年の上場企業の情況は、平均で3分の1程度までは低くなったが、現在でも人事組織の改革は進行しており、人的組織の高さは下がり続けている。これは情報の流れが情報ネット型に大きく変化していることを現しており、社内の情報共有化が進行していることを現している。もはや従来型のピラミット型の人事組織では、経営機能が十分には発揮できないことを注意しなければならないし、人材にも要求される能力内容が変化していることを注意しなければならない。

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