新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 3/19(日) 12:58:24
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1.日本の伝統的文化と世代別文化
日本の伝統的文化が本当に崩壊しているのであろうか。近年、特に日本人の精神的な伝統文化について年配者から嘆きの声が高い。精神的文化は家庭教育や学校教育の影響が強く作用することは間違いないし、世代別に精神文化の相違が大きく開いてきたことは事実である。若者も年配者もお互いに頑固である。これも当然のことで年配者の言いなりになる若者では、未来社会で通用しない若者であるし、若者に全面的に賛成する年配者もいるはずがない。何故なら個人の精神文化の生成は、生い立ちと大きな関係があり、社会の時代背景の影響を大きく受けてできあがるものが個人の文化である。育ちが違う若者と年配者が全く同じになることはあり得ない。更に精神的な文化としては、宗教や地域エリアの特性の影響を強く受けるからなおさらである。しかし、ビジネス文化だけは、グローバル化社会の影響を受けて、地球規模で均一化の現象が起きている。もはや鎖国的な考えや行為は現代社会で通用しないことを深く理解すべきである。
2.世界で合意された均一化の文化
グローバル化現象の影響で、近年、地球規模のビジネス文化が均一化に進みだしてきた。特にビジネス文化は取引相手が世界中に広がってしまった。ビジネス文化はこの社会背景によってできたものであり、多くの地球規模のビジネス関係者によって合意されたものである。つまりビジネス文化には国境がなくなり、すべての国や地域エリアのビジネス文化に影響を与えている。この地球規模のビジネス文化を拒否することができない時代である。世界の市場で合意された「良いものを安く」という基準は、このグローバル化現象の中で合意されジネス文化である。この合理的なビジネス文化に対し、宗教をベースにした精神的文化だけは融合化することが難しく、今後も益々地球規模の混乱をまねく要因になる可能性が高い。宗教は肉体的遺伝子とは違い精神的な遺伝子であり、伝播の形態や広がりは論理的に整理が難しく簡単に解決できない面が多い。
3.グローバル化社会の経営文化
グローバル化社会は鎖国状態の正反対オープン型社会であり、近年の急速なグローバル化現象は、人類が近世まで経験したことがなかったものである。日本の江戸時代には関所があり、道中手形がなければ自由に移動すらできなかったし、今日のように自分の意思で自由に移動できることはなんと幸せであろうか。この自由な行動が地球規模で広がってきたのであるから、その意味でグローバル化現象は喜ぶべきことであり、非難すべきものではない。しかし現状では、グローバル化による文化の摩擦が激しく起きている。特に宗教文化は激しい摩擦の要因となっている。この宗教文化の争いは、人類始まって以来続いており、簡単には収まりそうもないが、ビジネス文化についてはかなりの融合化が進んできた。ビジネス文化の基準となったモノサシが前述した「良いものを安く」であり、このビジネス文化のモノサシに異論を唱えるものはいない。そのためビジネス文化は情緒的な融合ではなく、冷酷なビジネス文化による合理的な融合化現象であり、今後のビジネス文化はこの時代背景にマッチするものでなければならない。
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