新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 7/9(日) 23:44:38
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1.貨幣経済時代に入り資本の蓄積が始まる
人類が貨幣というシステムを発見し、その利便性を体験することによって、経済の規模が一挙に拡大したのである。つまり貨幣を媒介として交換の総量が一挙に拡大したのである。更に貨幣経済時代に入ると小型で交換価値の高い貨幣は、富の蓄積になることに気がつき、大きな富の蓄積ができる切っ掛けとなった。この貨幣の蓄積が資本形成の基になったのである。自由主義における市場経済は、競争原理が強く作用するため、富の蓄積には必然的に差異が生ずるのであり、これが市場経済における格差社会の始まりである。社会主義国であれば個人の資本蓄積は認められないため、所得格差や資本の蓄積格差は生じないが、自由主義圏では競争原理によって格差社会が生ずる必然性があり、富の格差は避けることはできないのである。
2.貨幣は物量のモノサシとしての共通言語
人類が考え出した貨幣によって、交換の量が爆発的に拡大したことは前述したとおりであるが、貨幣は異質な物資の価値を表す共通言語としての重要な役割を果たしているのである。異質な物資の価値を貨幣の数量で表現できるため、すべてのものに対する交換価値を測定することができるためである。市場経済の発展の根源は貨幣の発見であり、この発見がなければ今日のような市場経済の発展はなかったのである。
3.貨幣価値という共通言語で近代経営
今日の経営情報は、すべて貨幣数量で表現される数値を利用している。もし異質な物資の価値の共通言語がなければ、今日のような経営管理手法はできなかったのである。近代的経営管理は、計数管理が基本となっているが、この計数とは、貨幣による表現を指しているのである。つまり経営管理は貨幣という共通言語を用いて行われているのであり、貨幣という共通言語がなければ巨大企業などありえないのである。企業の財政状態や経営成績を表現する財務諸表も、貨幣価値という共通言語で表現するからこそ機能するのである。更に、財務諸表等の経営資料を分析することによって、高度な経営判断ができるのも貨幣評価ができるためである。このように貨幣の発見が想像以上に市場経済化に貢献しているのである。しかし、この貨幣評価に大きいな欠陥もあり、経営判断には注意しなければならないことも留意しなければならない。
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