新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 06/10/8(日) 10:18:27
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1.本物の子供社会とは
「人間はひとりでは生きられない」と言われ続けてきたが、近年、一人っ子社会になり、人間同士の接触を好まない孤立型の人間が増えてきた。これは大人(親)が仕組んだ人為的な一人っ子社会のせいで、子供は大人の仕組んだとおりに育てられた。しかし、大人は自分で仕組んでおきながら、今の若者は何だと非難するばかりである。これでは孤立型の若者はたまらない。自分が好んで孤立型人間になった訳ではない。孤立型人間は、集団の規範を知らないで育つのは当たり前である。これは家庭教育や学校教育の問題ではなく、子供社会の体験により体得するものであって、大人の管理下に置かれた保育園や幼稚園のトレーニングと少し違う。昔は大人が介入しない純粋の子供社会が存在したのである。当時の社会は貧乏人の子沢山といって、親は家計の資金を稼ぐこと精一杯で、子供の面倒など見る暇はなかったのである。このような環境のなかで形成された子供社会は、子供による子供だけの純粋の子供社会が形成されていたのである。
2.純粋の子供社会のルール
子供による子供だけの純粋の子供社会では、子供による権力争いが自然に発生する。この権力発生のメカニズムは自然界の動物と同じものである。自然界の動物は、自分の生命維持のため弱肉強食であるから、体力的に強いものが勝つのは当たり前で、体の大きいものがガキ大将というリーダーとなるのは自然の摂理である。この現象は、現代社会におけるイジメ現象に非常に似ている。しかし少し違う点は、自然の摂理という自然界の法則が作用している点である。人間集団ができると遺伝子の中の競争心がうごめくため、競争に強いものが必然的にリーダーとなる。リーダーが決まると整然とした序列が出来上がり役割分担まで決まる。この状態ができ上がった状態で子供社会は安定する。この子供集団が混乱する時点は、リーダーのガキ大将が成長して抜けたときである。跡目相続が決まるまでは集団の群れは混乱する。猿山の現象と同じものである。猿社会でボスが力を失ったときの群れは大混乱する。新ボスが決まれば群れはピらミット型に安定する。
3.子供社会を知らない孤立型人間
昔は大人が介入しない純粋の子供社会が存在した。この純粋な子供社会の存在の良し悪しを検討することが重要なのではない。孤立型人間が現存する事実を認識し、現代社会でどのよう検討や対応が必要であるかが問題である。純粋な子供社会で自然に形成される集団規範を知らない現代の子供は、兄弟もいないし個室で育てられ、人為的に孤立型人間として作られた子供は、大人の都合で自然の摂理に逆らって作られた人造人間である。過去の自然のままに放置されてでき上がった自然人種族と、人工的に作られた人造人種族とは根本から違うのは当たり前である。この問題は、自然に逆らったことの重大性から見ても、簡単な解決策があるものではない。しかし多くの国で人造人間が作られていることは間違いないし、自然人種族と人工人種族のよい関係を構築する方法を早急に解決することが重要である。
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