<203>育ちが違う友達親子の人材を戦力化
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/1/28(日) 12:18:49  返信も含め全削除

1.友達親子育ちの若者の対応
 友達関係のように仲良くなった親子は、水平の人間関係を身に付けた子供であり、益々増え続けている。これらの子供が若者となって大量に社会に出てくる時代になった。もはや儒教精神による上下関係の規律を身に付けた若者が出てくることは期待できない。この時代に友達親子の関係で育った若者を、企業として戦力化するためには、管理職の方も友達親子の関係で育った若者を、戦力化するための新しい教育を受ける必要がある。現代若者を戦力化するためには、過去の集団主義における上下の規範を身に付けた者にとって、現代若者を戦力化するノウハウを改めて勉強する必要がある。親によって仕立てられ友達親子の文化を持った若者を、自分に合わせるように矯正することは無理である。むしろ親の言うなりに素直に育った若者を、管理職側に戦力化するための能力が求められているのである。水平型の文化を持つ若者を批判するだけでは解決しない。親子の関係が険悪な状態で育った若者より、親子が仲良く育った若者のほうが良いのではないだろうか。

2.管理職の道具の使い分け
 管理職の役目として部下を戦力化するために、命令や指導、指揮という道具を、現場の状況によって使い分けをしなければならない。上司が部下に対して一方的で強制的な指示をしなければならない場合は、命令という道具を用いる。この場合の部下は、命令に対しては原則として反論してはいけない。命令には全面的に従わなければならないものである。次に指導という道具を使わなければならない場合がある。指導する場合の両者の関係は、命令に比べて多少水平的関係になる。指導する立場の者は、経験や知識、技術等が上位にあり、部下の能力アップをさせるための誘導技術である。指揮という道具は集団を動かすための道具であり、集団内の個々人は、それぞれ別々の作業をしているが、チームとしての仕事は一つで一体化しており、同じ目的の仕事をしている場合に用いられる道具である。そのチームにおける各作業のバランスやチーム全体の効率を上げるためには指揮という道具が必要となる。大きな楽団の指揮者と同じであり、個々人が違う楽器で演奏していながら、全体としてすばらしい音楽になるためには指揮者の役割はチームとして重要な仕事である。

3.新若者は命令及び指導、指揮に馴染みが悪い
 友達親子で育った若者は、上下の垂直型の指示に弱く、命令や指揮には馴染まない若者が多い。そこで命令を多少減らし指導にウエイトを置いて対応しなければならない。指導についても多少の上下関係が作用するため、管理職は現代若者に対して適切な対応がされていない。これでは管理職の役割が果たせないのであり、友達親子の育ちの若者に起因している。しかし愚痴ってみても解決しない。むしろ管理職の能力が問われているのである。水平関係の友達親子育ちの若者には、命令のウエイトを縮小し、管理職側は指導法を磨いて指導力をつける必要である。更に管理職としての踏み込んだ対応策として、指導より水平化した道具として、補佐としての役割をもつ支援という道具の研究も必要になってきた。また支援するための戦略的マニュアルも高度利用することが重要な時代になってきた。

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