新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 07/3/4(日) 11:38:12
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1.いじめに類似する意地悪な行為
意地悪な行為は、いじめの行為に非常に類似している。いじめは、優位な立場を利用して弱い立場の者に対して、肉体的精神的に威嚇し、弱い立場の者に大きなダメージを与える行為であるが、意地悪は、肉体的な行為に及ぶことが比較的に少なく、精神的なダメージを与えるための行為が多い。意地とは、ある行為をやろうと決めたことを無理やりでも押し通す意思をいうのであるから、意地悪な行為とは、わざと相手を困らせるためにする行為をいうのである。一般的にはひとに嫌われることをあえて行動する場合があり、へそ曲がりなどと言われる行為は、一種の意地悪な行為である。意地悪な行動によって相手に与える影響は、いじめにおけるダメージより軽微な場合が多い。しかし限度を越えた意地悪な行為は、いじめの範疇に入ると考えるべきである。したがって、意地悪も広義のいじめの一種と考えたほうがよい。
2.いじめと意地悪の異同
意地悪を広義のいじめの一種と考えるとすれば、意地悪の延長線上にいじめの概念があることになる。したがって、意地悪がエスカレートすれば当然いじめ現象となるのであり、いじめ現象の前段階現象として意地悪を考えるべきである。結果的な違いはダメージの与え方の強弱の違いということになる。また、いじめは決定的に上位に位置する者が、弱い者に対して一方的な攻撃をする場合をいうが、意地悪な行為の場合は、同位の立場でも起こる現象である。当然上位に位置している者による意地悪の方が多いが、どのようなケースの場合も、一定限度を越えたものはいじめの範疇に入るのである。
3.意地悪な行為の視点と支援行為の視点による整理
何かを求めている者に対して適切な手助けをする行為を支援とすれば、意地悪な行為とは、支援行為の反対行為の概念である。それらの一連の行為を5段階に分けて整理すれば、@積極的な支援行為、A消極的な支援行為、B何も行動しない傍観者的行為、C軽微な妨害行為、D妨害行為に分けられるが、意地悪はどの段階の概念になるだろうか。一般論的概念としては、Cの軽微な妨害行動が意地悪な行動と考えられ、Dの妨害行為になれば、いじめの概念に相当すると考えられるものである。
4.役職や立場によって意地悪の概念が微妙に変質化する
意地悪の概念は、上記の分類ではCの軽微な妨害行為となるが、その軽微な妨害行為も役職等による地位やその立場によって微妙に変化するから注意しなければならない。また、その場の環境によっても大きく変質化する場合がある。例えば積極的な指導や支援をすることが役割である立場の者が、本来積極的支援が役割であるのに、消極的な支援しかしない場合は、担当者にとってみれば予定の仕事ができない状況になり、一種の妨害を受けている状況になる。これは軽微な妨害に相当することになり、その役職者の立場によっては消極的支援行為自体が、意地悪な行為ということになるので注意すべきである。
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