<215>喧嘩がストレス解消になる原理
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/5/13(日) 16:39:11  返信も含め全削除

1.喧嘩がストレス解消になる原理
 生物に仕組まれた競争遺伝子が作用するため、夫婦間であろうが親子の関係、職場の人間関係、地域の人間関係等、どの関係であっても競争原理が作用し、ストレスが発生する環境になっている。競争関係でストレスが蓄積され、限度を越えると苛立ちや精神不安定化が起き、喧嘩やいじめが発生し易い環境ができあがるのである。過度に蓄積されたストレスは、簡単に解消することが難しく、ストレス解消法には気分転換という方法もあるが、喧嘩という解消法もある。喧嘩はいじめと違い一方的な強者と弱者の関係で起きるものではなく、むしろ対等の立場で対決する立場で発生する。昔の子供社会では喧嘩することが日常化していた。貧乏人の子沢山時代の子供は、兄弟喧嘩でトレーニングされ慣れていたし、友達同士の喧嘩も兄弟喧嘩の延長線上のようなものであった。子供社会も集団主義の時代であり、ガキ大将というボスが君臨し、このボスの取り仕切りで喧嘩が行われるケースもあった。まるで西部劇の決闘のような場面さえあった。しかし、当時の喧嘩は、死ぬまで継続するものではなく、自己主張を通すだけの行為であった。そのため喧嘩もガス抜きとしての機能を持っていたのである。

2. 欲を達成するために努力をしてしまう
 DNAに仕組まれた競争遺伝子の作用は随所に現れ、物を作れば他人より良い物を作るための争いが起きるし、走れば速さを競い合い、勉強すれば頭脳の争いになってしまう。人間のすべての行動には、競争原理が作用する仕組みになっている。それほどまでに競争が日常化しているため、生命を維持する行動自体が競争であり、ストレスを蓄積する環境にあるのである。つまり努力すること自体が、誰かを蹴落としている結果となるのである。乱暴な表現をすれば、すべての努力をしなければ、争いを避けることができるかもしれない。大宗教家が悟りを開くことの意味は、一切の努力を止めることに気がつくのである。凡人はなぜ努力してしまうのであろうか。これが悲しいかなDNAの競争遺伝子の指令である。競争遺伝子の根源に各種の欲が仕組まれており、凡人はこの欲を回避する方法を持ち合わせていないため、欲の達成のためにすぐ努力してしまうように作られている。

3.人間は努力によってストレスを蓄積する
 人間はDNAの競争遺伝子によって、各種の欲を満たすために努力をするように仕組まれており、この欲が自然界の摂理として存在する。これによって進化もした。しかし欲自体の行動が争いの要因であり、この世から争いが無くならないのもそのためである。努力しなければ競争相手に負けてしまうし、努力しても相手が強大で勝つことができない相手も存在する。相手に勝っても勝ち続けることは至難の技である。猿山のボスの努力にも似ているではないか。このように我々生物は努力しなければ生きられないし、努力しても永遠に勝ち続けることはできないのである。この自然の摂理が作用する中で人間はどう生きたらよいのであろうか。凡人に答えを出すことは難しい。努力は人間にとって重要なことであるが、欲の達成のための努力で競争を誘発するし、その競争作用でストレスが蓄積してしまうのである。

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