新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 07/7/9(月) 17:24:43
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1. ホームレス化する子供たち街
現代の日本社会における子供は、超個人主義の自由人に育てられている。その結果としてコントロールされることが苦手である子供になっている。そのため親が過度にコントロールしようとすれば、簡単に家出もするし、深夜になっても家に帰ろうとしない子供が増えている。子供たちのホームレス化現象である。今日のように情報化社会になると、情報の中から自分の好きな情報だけを入手するため、自分にとって嫌いな情報は切り捨て、居心地の良い情報だけを利用する。過去のように情報の発信源が親や先生だけの時代は、親や先生の情報が重要であり当然のように指示どおり動いたが、近年では、親や先生が発信する情報は決して心地よいものばかりではなく、むしろ嫌いなコントロールの情報が多くなってきた。そのため親によって自由人として仕立てられた子供たちにとって、居心地の悪い情報源を拒否行動として、学校や家庭から逃れてホームレス化してしまう。このような子供社会の現象には必然性があり、この現象は深いところに要因が潜んでいる。
2.家庭内から集団行動の規律トレーニングが消えた
沢山の兄弟姉妹の中で育てられた時代は、子供集団の中で自然に規律ができ上がる仕組みが存在した。子供が複数化すれば必ず年齢や体力の格差によって上下関係ができ、必然的に集団規律のルールである上下関係で出来上がるのである。この必然的に発生する集団規律のメカニズムを子供時代に体験することが重要で、この体験が身について大人社会にまで持ち込まれ、社会全体の規律になる基本形態であった。子沢山の時代は、子供だけの集団の中で出来上がるのであるから、子供にとっては親子の関係より厳しい場合が多く、上下の厳しさを実感する機会となっていた。教育や躾も規律としてのトレーニングの一種であり、見方を変えれば、規律を守らせるための訓練でもあり、また本人の自由を制限する訓練でもあった。現代の一人っ子育ちの子供にとって、規律としての躾はよほど苦手であるのは当然で、人為的に仕組まれた一人っ子の自由人は、規制を逃れてホームレス化するし、全ての子供がホームレスの予備軍となってしまった。
3.現代子供社会の集団統制の回避行動
親によるコントロールが息苦しいと感ずる子供たちにとって、学校は先生によるコントロールされる場所と感ずる子供が増えている。コントロールを極端に嫌う子供をみると、根っからの超自由人に見えてくる。したがって少しでもコントロールしようとすれば、対抗措置として無視する(シカト)ことや完全に無視(フルシカト)する行動に出る。学校における先生の行動は、集団を前提とした行為が多く、それを嫌う子供たちをコントロールすることは大変である。一時、話題となっていた学級崩壊や学校崩壊という現象の根底には、育ちの違う超自由人の子供たちの存在がある。現代超自由人の子供たちの行動だけが議論され、その対応策は未だに研究されていない。現代いじめ論についても過去の現象とは変わってきているが、現代子供たちの育ちに深く関係しており、その根は同じものに起因しており、今後の研究に期待したい。
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