新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 07/10/14(月) 09:59:57
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1.ネット社会における新しいいじめの形態
人間社会で延々と続いてきたいじめの現象も、ネット社会に入りいじめの形態も新しい現象が出てきた。当初、ネット社会に参加する道具はパソコンであったが、近年は携帯電話による参加が急増し、携帯電話によるメールやホームページの利用者が増え続けている。肉体的いじめもダメージが大きいが、言葉によるいじめは精神的に深く影響を与えるため、肉体的苦痛よりダメージが大きく作用する。ネット上の言語によるいじめは、敵が見えないこともあり、恐怖が脳によって大きく増幅してしまう。しかも発信者側もネット上で相手が見えないため暴言を吐きやすく、発言者自身も発言内容がエスカレートする。更に見知らぬ者同士の発言者がネット上で集団化し、そこに群集心理が作用するため集団は盛り上がり勝者のように気炎を上げる。では携帯電話を持たなければ良いのではないかという意見があるが、近年の一人っ子の超個人主義者にとって、唯一のコミュニケーションの道具である携帯電話がなくては不安で生きでいくことができないのである。
2.生きるための意欲と生命の維持
地球上に人類が出現してから延々と今日までいじめが続いているが、地球上に生命体が出現し類人猿、人間と進化するまで生き残りを掛ける意欲が人間には特に強いのである。生命体のエネルギーの根源その意欲であり、いじめや弱肉強食もその一つとして現れる。生き残りのための意欲は生物である限り無くなることはない。前にも述べたようにいじめは、人間の根幹にある生きるための意欲から発現するものであって、取り除くことができないのである。その意欲は強く生きようという意志であり、自分の生命を維持継続させる機能を果たすために、遺伝子に組み込まれた指令によって作用しているものである。したがってこの根源となっている意欲を取り除いたとすれば、生命維持の意欲のない腑抜け状態となり生命体は消滅する。つまり生きるための意欲から発現する競争心や闘争心は生命体の基本であり、これを無くそうとすることは生命体の否定である。したがっていじめは無くならないことを前提に、臨床学の研究を進化させる方法しかないのである。
3.一人っ子社会とネット社会の光と影
原始時代の人類は、決して今日のような強い生物ではなかった。そのため他の脅威となる生物に勝つために知恵を使い、脳を高度に進化させたのである。前段で述べたように人間は脳を高度に進化させたため、言葉によるいじめで精神的にダメージを与えてしまうのである。今日のいじめの特色は、この進化した脳への攻撃が多くなってきたことである。そこに一人っ子育ちで孤立している人間の精神にダメージを与えるのである。近年、自殺者が増えていることが何よりの証明である。ネット上では自殺サイトまで現れ、自殺を奨励するような嘱託殺人をビジネスにする者まで出てきた。現代社会は、子供から大人まで精神的なダメージを受ける社会である一方で、一人っ子育ちが如何にいじめに弱い面を持っていることが大きな問題である。更にネット社会がもたらす経済効果や生活の快適性に貢献していることは言うまでもなく光の部分であるが、影の部分として新しいいじめの現象も見逃してはならない。
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