<239>文科省のいじめの調査から
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/11/11(日) 22:12:52  返信も含め全削除

1.        文部科学省の全国の小中高の調査
 全国の小中高でいじめの調査が行われた。今までいじめはないと主張していた学校からも、いじめの報告がされ、想像以上であったかもしれない。いじめは昔からあったことであり、人間で喧嘩の経験がない人はほとんどいないはずである。いじめは近年、異常発生しているように見えるがそうではない。今回の調査では、全国の小学校の50%の学校でいじめがあると応えている。中学校では特に多く70%ものいじめがあると言う。高等学校でも60%の高校がいじめの存在を認めている。いすれにしても多くの学校でいじめの実態が報告されたが、現実には微量なものを含めると100%の学校でいじめが発生しているはずである。いじめは定義が難しく、また、当事者にいじめの意識がなければ、いじめは認識できないものである。

2.いじめ行為の発信の強弱
 いじめは冷やかし、悪口、意地悪等から始まり、エスカレートして過激化していくものである。人間集団には必然的に各種の競争が多発するものである。特に学校では全て行事の裏に競争原理が作用している。授業時間は頭脳競争になるし、体育時間は体力や素質の差で煽られ、音楽、図工では感性までにも競争原理が作用する。その中で親や先生は、他人に負けるなと更に煽っている。この集団の環境そのものがいじめの環境と感ずる子供がいるのである。このような中で神経がきりきり舞いしている子供達が沢山いるのである。その環境の中で冷やかしや、悪口、意地悪等が発信されると、軽いものであっても受信者の精神状態によっては、大きなダメージを受けてしまうのである。このような環境は、全国の小中高の全ての学校の現状であるから、いじめがないと応えた学校は、軽微なものを見逃しているはずである。

3.いじめを回避するには
 いじめは、本来回避する方法は無いのかもしれない。何故なら人間は競争になれば勝つために、最善の努力をするように自然の摂理によって仕組まれている。いわゆるDNAの中の競争遺伝子の作用である。勉強の争いには頭脳競争に勝つために、塾に通い深夜まで勉強する子供もいれば、自分の能力の限界以上の競争になれば、カンニングまでもして他人に勝とうとする。人間の競争心は凄まじいものである。体力的に劣ればドーピングまでして勝とうとする。すべて競争遺伝子のせいである。

4.一人っ子の心配
 一人っ子の心配は、幼児時代に兄弟喧嘩の経験がないことである。兄弟喧嘩は口喧嘩から始まるものであるから、冷やかし、悪口、意地悪等の喧嘩は年中起きるものである。また肉体的喧嘩も当然であり、喧嘩による肉体的痛さを体験するからこそ、他人を殴る場合に手加減することができるようになる。これは喧嘩のトレーニング以外に身に付ける方法がないのである。一人っ子は、幼児時代に手加減という手法のセンサーのトレーニングができる環境にはないのである。この一人っ子の育て方は、未だに世界中で確立していないのである。自然界の摂理に反する行為の結果、その逆襲にあっているのかもしれない。

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