<261>資源貧乏の日本の課題と新しい目線
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 08/5/4(日) 22:38:03  返信も含め全削除

1.日本は本当に資源がない
 日本の衣食住は海外に頼りきっている。衣食住全ての面で自給率が下がり、真に資源貧困の国である。特に食糧自給率では39%と心細い限りであり、61%も海外に依存して生きている。まことに危険な状況である。人間が生きるための基本的な糧を、限度を越えて海外に頼り過ぎている。食料だけはもっと真剣に考えるべきである。最近は衣類や雑貨についても中国製が目に付くようになったし、住宅の建材についても輸入されるものが多くなった。生活の基本である衣食住の大部分が海外に頼り切っており、日本人の生活の基本が海外で支えられている。更に日本は、資源が乏しく海外に頼らざるを得ないのであるから、衣食住の素材ばかりでなく、工業製品の原材料まで海外に頼った輸入大国である。

2.近隣諸国の発展に貢献
 日本の人件費が高騰したことにより、近隣の発展途上国に工業製品の工場移転が本格化した。当初は、ローテク産業の工場移転が大きく進んだが、工場の移転が進む中で、ローテク部分だけではなく、高度な技術移転も進み、かなりのハイテク部分までが移転していった。その結果近隣諸国の経済成長も進み発展する結果となった。これ自体は結構なことであり、特に中国は凄まじい勢いで高度経済成長を続けている。この状況下で日本は産業空洞化が進む結果となり、大失業時代を向かえている。このような状況下の日本では、更なるハイテク産業化を進めなければならない状況下になった。日本の衣食住を賄うための資金は、高度な工業製品で稼ぐことしか方法がないのであるから当然である。日本の進むべき道は更なる高度化を進め、近隣諸国の経済発展に寄与することが、日本の健全な発展の道であろう。

3.ローテク産業界の勘違い
 ハイテク産業に対してローテク産業と表現される区分がある。これはハイテク産業がすばらしい存在で、ローテク産業は落ちこぼれという意味ではない。全ての産業がハイテク産業化しなければならないという意味ではない。ハイテク産業以外の産業を単純な分類の表現として使われているに過ぎないのであって、ハイテク産業に対して遅れているという意味ではない。ローテク産業といっても、社会が必要とする重要な産業は沢山あり、日本から消えることはあり得ない。ただローテク産業も時代に即した近代化する必要があり、ハイテク化を進めるべきで、ローテク産業だからハイテク化は関係ないというのは勘違である。

4.ローテク産業は新しい目線で近代化を
 経営近代化という言葉は良く使われるが、この言葉は重要な意味を持っている、社会は常に変化し企業経営に対してもその時代に合った経営思想や経営手法が必要である。近代化という意味は、その時代に必要な思想や手法に、一番近いという意味であるから、いつの時代であっても、近代化は常に継続的に行われなければ意味がないのである。特にローテク産業といわれる業界は、近代化の意味を勘違いしていることが多く、もっと意識的に近代化を新しい目線で進めることが重要である。

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