モンゴルへの旅4
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 04/10/13(水) 09:50:14  返信も含め全削除
パオの夜は更けて
  一泊一人20元(280円)の6人から8人用のパオに泊まることにした。モンゴルへきたらパオに泊まらないという無粋なことはできない。
日が落ちたら急に寒気がおそってくるとは聞いていたが、まだ10月の1日、それほどの寒さではないであろう、、、と思い、男女それぞれのパオに分宿する事になった。
 パオの係りが夕食のメニューを聞きに来た。全員相談の結果、子羊の丸焼きというのを注文することにした。モンゴルは羊の料理が多い。近くの牧場や家々の近くに繋がれている羊の鳴き声が聞こえてくる。やがていたいけな子羊が車に乗せられていくのを目撃した。どこかで儚い一生を終える儀式が始まるのであろう。いつも欠かさず肉を食しているとはいえ、これから食べる夕食のメインデッシュの子羊が、車に乗せられて行くのを見るのは何ともやりきれない。
 午後6時、別棟のパオの食堂で夕食が始まった。大きな皿に子羊の丸焼きが載せられてテーブルの中央に鎮座した。オリーブ油が塗ってあるのであろう、テカテカにこんがりと焼かれた子羊君が丸ごとその姿を現している。
小さな頭骸骨の眼窩がこちらを恨めしそうに眺めているような気がした。やせた小さな躯にはそれほどの肉は付いていないが8人の夕食には十分な量であった。頭骸骨の中から脳味噌をとりだして食べてみた。淡泊な味がしてなかなかいける。
 そのほかの献立は鶏の首の醤油で漬けたモノ、鶏の脚のゼラチンのふくよかなプリンプリンとした部分。ちなみに日本人はこの部分を食さないので、日本から中国に輸出している。
育才学校のN先生はその大きな体躯のせいか、食べるは食べるは!
まるで草原のハイエナのようにほとんどきれいに処理してくれた。

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