男4人のタイ訪問記 2の1
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 06/12/30(土) 15:00:52  返信も含め全削除

首都バンコックはデモの直後
出発前から首都バンコクの中心街で、大規模なデモがくり広げられていた。フランスほどの規模ではなかったが、アンチタクシン首相のデモは、日を継いで高まっていた。
首相の親族が不正な株取引で、巨額の蓄財をしたのが国民に広く知れ渡り、敬虔な仏教徒の多い国民には許されるはずはなかった。
強気のタクシン首相は、首相退任を求める大衆の声を総選挙で迎え撃った。
タクシンは過半数を制したが、しかし大がかりな反政府運動が巻き起こり、いよいよ国王の登場となった。
 日に日に「国王、タクシン首相を辞めさせてください」というプラカードも掲げられ、穏やかな国民、敬虔な仏教徒の国のタイが、とうとう国王を政治に介入させてしまった。国王に召還されたタクシン首相は、ついに辞意を表明したのであった。これが四月のはじめ私たちのタイへの旅行の最中であった。
日本の報道もテレビも視聴できなかったが、ガイドの話によって理解できた。

「毎日テレビを見るのが嫌でした。タクシン首相の顔も見たくなかったのです。
私たちは王様を信頼しています。王様がこの国を助けてくれました。王様のおかげです」とガイドは空を眺めるような仕草をしながら、王様への崇拝の気持を顕していた。
 立憲君主国は王様の政治介入を許してはいない。国家の危機的な状況で、王様が政治に介入するようになれば、大変な世の中になるであろう。王様は現在のラーマ五世のような英明な王様ばかりとは限らない。
暗愚の王様、清朝末期の博儀のような幼い王様もいるのである。

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