「男4人のタイ訪問記」3の2
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 07/1/25(木) 10:57:05  返信も含め全削除
少年キックボクシング
コブラの格闘をみて、身の丈の桁外れに大きい西洋人の大道芸の曲芸を見終わりゆったりと会場を見て回った。シシカバブー、焼き鳥、綿飴のような菓子、氷水を飲んだら、汚れを知らない環境で育った日本人は、すぐ腹をこわす。喉がどんなに渇いても氷水に類するものは一切口にしなかった。
 日本人ほどこのような環境に適応できない国民も珍しい。世界中で安心して水道水を飲むことの出来る国はきわめて少ないが、どの国の極貧の地に住む国民は、飲料水など購入してはいない。中国でもベトナムでも作業員が作業で使うホースの水をがぶがぶ飲んでいる光景は何度も見た。

しばらく歩いていくと、なにやらリングの周りに大勢の男女がたむろしている。リングを四方から取り巻いている群衆が、歓声を上げ始めた。
ゴングが鳴ったのである。第一ラウンド3分間のキックボクシングの開始である。目をこらして眺めると、リング上にはまだいたいけな少年、8歳くらいの年齢であろうか。ギラギラと細身の体に油を塗りたくった眼光鋭い少年が二人、叩き合っている、蹴り合っている、逃げ回っている。
 すると傍らの女性がなにやら、指をかざして大声をあげはじめた。遙か向こうの男に叫んでいる。おそらく赤コーナーの少年に100バーツ、(300円)いや200バーツ(600円)だと叫んでいるのであろうか。

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