日本の旅とその歴史の背景 16(小樽文学散歩2
新規投稿者 三木  投稿日 08/7/9(水) 06:44:46  返信も含め全削除
日本の旅とその歴史の背景 16(小樽文学散歩2)
鰊御殿と八田尚之文学碑     
鰊御殿は劇作家で詩人であった八田 尚之が、少年時代を過ごした小樽の夏の日を詠んだ詩が、鰊御殿のすぐ側に、文学碑として建立されていた。味わい深い詩である。
「胸底にしまい忘れた皆の素朴な魂をゆさぶる芝居を創りたい」
    劇作家 八田 尚之のことばです
            詩 「がんぜ」(雲丹)

夏休みになると  おれたちは道ばたの    ざっぱ木を拾い拾い
赤岩ポントマルへ 毛コのはえた兄分は褌   おれたちはふりちん   
それっともぐり  一尋二尋きび悪いほど   青い岩肌に      
めんこいがんぜ一つ二つ  腹時計がおひるになる ざっぱ木のたき火に 
がんぜのへそをぬいてほうりこむ こんがり焼けたがんぜが   
おれたちのひるめしだ    夕焼けるとみんなの唇は茄子色   
ほら鴉が家さかえってくぞ  おらたちもかえるべ
冷えてちぢまりきった 皆のきゅうすを揃え  一二の三 
おしっこの消火だ あああのがんぜが 出世して高価高貴の珍重味とは
            建立年月日 昭和41年8月25日

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