モンゴルの大草原にて 5の2
新規投稿者 三木 伸哉  投稿日 10/9/15(水) 07:56:40  返信も含め全削除
モンゴル馬の特徴と抜群の耐久性
モンゴル馬は、馬に珍しい特徴を持っている。競馬馬のサラブレットもアラブも、左右の脚を同時に出して走るが、モンゴル馬は、左右を同時に出すので、上下の揺れが少なく、安定感がある。だから直立の姿勢で弓矢を構え、揺れのたいへん少ない状態で矢を放つ。だから的中率も抜群だと言われている。
 この強靱な体力を持つモンゴル馬は、騎兵を乗せて2,30qは全力疾走することが出来た。兵士たちは換え馬を次々に換えて、走り続け、約100キロを一日で、1000qを9日間で走破したという記録も残されている。

 実際にモンゴルの馬に乗ってみた感想は、座高が低いから、サラブレットや、アラブの座高の高さはない。落馬しても砂場が多いか、もしくは草の上であるから、それほどの怪我もしないであろうと言う安堵感はあった。この小さな体躯のモンゴル馬が、ひとたび走り出すと20qくらい走るという強靱な心臓、鍛えられた脚、ジンギス・ハンが、かつて戦場で乗り回した馬なのであろう。
 このような馬を、何頭もの乗り換え馬を引き連れて、食料、武器、家族を引き連れてユーラシア大陸を席巻したということを想像しただけでも、その軍馬と共にある家族、家畜の一団のような絵が浮かんでくる。
北方民族のスキタイや、匈奴などの蛮族であった民族が、その1400年もの昔、農耕民族の村落、故郷を、万里の長城を越えて、中華の国に入り込んでいたのであった。

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