新規投稿者 三木伸哉
投稿日 11/4/7(木) 06:49:33
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回想中国 8 すわ!靴磨きと その2
今度こそ正規の料金で
それから3ヶ月ほど経ったある秋の日であった。汚れた靴を穿いては、これから会う客人に失礼になる。今度は、男は避けよう。なるべく優しそうなおばさんを捜そう。大連駅の駅前から少し離れた場所におばさん方の靴磨きが並んでいた。
ああ、ここなら前回のような値段をふっかけられないだろう。優しそうなおばさんを捜した、いたいた、目元の涼しげな、一見、高島礼子のような風貌のおばさんに交渉した。「多少銭(ドウシャオチエン)」「2元(リャンクワイチエン)」やはり2元なのだな。このおばさんなら前回のようなことはあるまい。やおら靴を差し出したら、高島礼子のおばさんは磨きはじめた。
そのうち盛んに言葉をかけてくる、まだ大連に行って日も浅いし、言葉が良く聞き取れない。おそらくチンプンカンプンの受け答えになったのであろう。
おばさんは傍らの男性に目配せしているようであった。
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