回想中国 10「大連で活躍する日本人」1
新規投稿者 三木伸哉  投稿日 11/4/8(金) 05:15:21  返信も含め全削除
「大連囲碁の会」で岡田さんと初対面
  2000年の12月の暮、大連日本人の囲碁の会に参加した。会長は私よりも一回り上の年の方で、大連に住んでもう15年になるという。かつては縫製工場を経営していたとのこと。囲碁で頭を鍛えているせいか、八十歳近くになっても、その鋭敏な頭脳は衰えを知らない。
 参加者は月に一度、はるばる中心地から50キロ近くも離れた開発区からも、大勢はせ参じる。日本企業の集積地と言えるこの開発区には、日本の有数の大企業の大連工場もあり、その会社を経営する総経理(日本の社長にあたる)の方々の参加も多い。当時日本人の経営する2400社の会社があった。
 
岡田さんとは対局しなかったが、その後の忘年会で隣り合わせになった。しばらく歓談しているうちに、すっかり意気投合したというか、どうやらウマが合いそうだと言うことがわかった。その話の節々に彼がすばらしい豪邸に住んでいるらしいことが分かった。
 そのうちに岡田さんが「三木さんは大晦日の日は、どのように過ごすんですか、どうせ一人なんでしょう」と聞く。

返信 1 三木伸哉  投稿日 11/4/8(金) 05:16:30  削除
紅白を見て、除夜の鐘を聞いて、年越し蕎麦を食べて過ごすわけではない。「いや、別に予定はありませんよ。どうせタダ寝るだけです」というと、
「それじや、私の家にきて泊まりませんか」という。
しめた、120平米に家具調度、電飾一切を含めて、中国での750万円の豪邸を、目の当りにできるチャンスが到来した。「はい行きます」と、なんの躊躇も無く二つ返事であった。
岡田さんの豪邸へ 
大晦日の3時、彼に教わったように道を辿りながら、24階のマンションを訪問した。玄関に入ったらすぐ、エンジ色に統一された家具調度品が目に入る。特注だという丸テーブルと椅子、そのエンジ色にあわせて、玄関のゲートも、奥の部屋に誘うゲートもエンジ色、フロアは竹製のフローリング、風呂にはスチームサウナも附いている。壁には大きな海亀の剥製が飾られ、大きなデスクと安楽椅子、オーデオセットの一式。
 また24階の窓からの眺望もまた圧巻である。林立する30階建てのビルの間に見え隠れする大連の街並み、その景観を見ると思わず息を呑む。
東京の都心であれば、まずオクションは間違いないであろう。まさに私にとっては王侯貴族の住まいのようである。それをすばらしい家具調度品一切含めて、750万円で手に入れたのであるから、誰でも触手が動く。
それから二人で近くの市場に出かけた。土鍋を買い、その中にいれる新鮮な牡蠣貝や豊富な野菜も買いこんだ。その夜は牡蠣鍋をメインにして、久々に日本酒も飲みながら、大晦日が新世紀を迎えるまで飲んだ。
 二人ともウワバミ、中国流に言うと海量(ハイリャン)なので、買ってきたビールはたちまち底をつき、岡田さんの秘蔵する日本酒、白酒にも手をつけ、酔眼朦朧となるまで飲んで語った

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